38. アライグマ

(1999-10-26)

  
結婚した当時、

よく家内と小さな言い合いをしたものである・・・・・

「イスの背に掛けといた、ジーンズのシャツ知らない?」

「あら、洗っちゃったわよ、アレ・・・・・・・!!」

「何んで、アライグマみたいに、何んでもかんでも洗っちゃうんだよ!!」

「だって、汗臭かったんだもの・・・・・!!」

    

    
それから、30年ちかくの月日が流れた。

・・・・その間に、ドブネズミのようだった僕は

サッパリと洗った木綿の肌触りの心地よさを

いつの間にか・・・・・しっかりと・・・・・

肌を通して、憶え込まされていた。

   

   
最近の僕は・・・・休日の朝、ヒュッテで目を覚ますと

「さあ、洗濯、洗濯・・・・・!!」と

何んでもかんでも、洗濯機に入れてしまう雄(おす)のアライグマになってしまっていた。

・・・・そう思ったら、家内がとても好きな事に気が付いた。

僕って人間は・・・・全く、どうなっちゃってるんだろう・・・・????

    

      

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