1998-07-25

真夏の思い

 

 真っ青な夏空には

     純白の入道雲が湧き立ち

 むせ返るように咲くカンボクの白い花には

     真夏の蝶達がきらびやかに群がる

 

 

 蝶達の翅は、めくるめく夏の光を

     じっとりと汗ばむ様に吸い込み

 湯気の立つ周囲の草々や樹々に

     もの狂おしく鮮やかな色をまき散らす

 

 

 蝶達よ、この夏の饗宴に

     お互いに、思う存分酔いしいれ

 遥かなる激しい憧れに

     心ゆくまで浸ろうではないか・・・・

 

 

 お前達は樹々の香りに包まれ

     花々の甘い蜜にうつつを抜かし

     終日、美しいメスのあとを追いかけるがいい

 

 

 僕は、桂花と雅美の

     若さと、美しさと、伸びやかさの香りを

     胸一杯に吸い込むから・・・・・

 

 

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