1998-03-02(月) 晴 自宅
一昨日、ヒュッテから中野に帰ってきたが、昨夜、パソコンの調子が少しだけ良かたので、インターネットにアクセスしてメールボックスを覗いてみた。Incomming mail が 5 通。
・・・・他のホームページ宛に送ったメールの返事が 2 通。Yahoo から 1 通。男性から 1 通。女性から 1 通。女性からの 1 通は Hello Academy のクラスメートの Keika からだった。
Keika は、とても素敵な女性である。Keika の名前を漢字で書くと、とてもロマンチックで素敵な名前であるが、その名前のように、大柄な体は指の先までノビノビと育った感じがして、スタイルがよくてとても明るい性格をしている。メールの内容は、先週まで 5 週間ほど彼とアメリカに行ってきた帰朝報告である。
・・・・ Keika は素敵なクラスメートである。だから、メールを貰ったのがとても嬉しくて、すぐに返事を出しておいた。今日は朝から、パソコンをいじくりまわしている。
・・・・・でも、今夜、パソコンを修理に出さなければならないので、暫くは友人知人とのメールのやりとりもホームページのアップロードも出来なくなってしまう。
それが、ほんのチョッピリ淋しいけど、2週間もすれば、良くなって戻ってくるだろう。
そうしたら、僕のパソコンを今よりもモットモット大切にしてあげよう。
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3月3日から4月6日までの日記は、パソコンを修理していたため、
手帳のメモを整理して、後日追加記入したものです。
恐れ入りますが、「今週の日記」はここからお読み願います。
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1998-03-03(火) 曇 自宅
夜、居間で CD を聴いていたら、電話が鳴った。
「はい、八岳ですが・・・・」
てっきり家内宛の電話だと思って(僕の友人の殆どは、僕が東京に居ないのを知っている・・・)、少し事務的な口調で言うと
「アラッ、八岳さーん!!!!」
・・・・とても驚いたような明るい女性の声が受話器から飛び込んできた。でも、どこかで聞いたことがある声である。
「エッ!!・・・・・・誰あれ、これ????」
瞬間的に、僕の口調はいつもの話し言葉に戻っていた。
「ハローでお世話になっていた・・・」そこまで聞いた瞬間、声の主の顔を直に思いだした。
「あーーっ!! Masami??」
「分りますか?」
「分る、分る、のコンコンチキだよ。Masami の声を忘れる訳が絶対になーい。でも、僕が東京に居るって、どうして分ったの??」
「・・・東京にいらっしゃるとは思っていませんでした。ですから、奥様に・・・・八岳さんは今度いつごろ帰っていらっしゃいますか?・・・・って、お伺いしようかと思って電話を差し上げたんです。そしたら、八岳さんの声がしたからとてもビックリしてしまって・・・・」
「いや、いや、いや、こっちもオッドロイタのオッタマゲーションだよ!! それにしても何というグッドタイミングなんだろう!!・・・ところで元気で生きてるの??」等々
僕達は、そのあと電話で 20分ほど話しをした。Masami は、明るくて素直でやさしい女性である。
おまけに、とってもキュートな美女である。
・・・・そして、ほんのチョッピリだけオバカサンな時があるけど、その指摘を受けても
「あ、そーか・・・!!」と言って、
「じゃあ、こうすればいいのかな??」と、突っ張らないで真面目に考え直すところが、とてもチャーミングである。
彼女は、新婚ホヤホヤの若奥様であるが、こんな素敵な女性といつも一緒に居られる彼女の彼はどんなにか幸せだろう!!
・・・・と、自分の事は棚に上げて、ふと思ってしまう。・・・・どうも、男って言う動物は、自分に奥さんが居ても、素敵な女性を見ると、何んとなくソワソワする生きものらしい!!
・・・・逆に、女性っていうのは、そういう事が無いンだろうか?それにしても、チョッピリ、ウラヤマシイ・・・・よねえ〜!!
話しは変わるが、この Masami と昨日の日記に出てきた Keika と僕は、同じ語学学校で勉強した同級生である。と言っても、二人の話しを色々聞いてみると、僕はどうやら二人の父親達と余り年は離れていないようである。が、話していると(あの優しい二人のことだから、僕が窮屈に感じないように、色々と気を付けていてくれるせいかも知れないが・・・!!)、どうしたことか年齢の差をあまり感じない。
今夜、Masami と電話で話している時もそうだった。電話の会話が終わりに近づいたとき、僕は Masami に言った。
「そうそう、そう言えば、きのう Keika から電子メールが届いていたから返事を出したんだけど、あなたは Keika の電話番号を知らないかな?・・・・確か、前に Keika から貰ったことがあったと思うんだけど、そのメモをどっかにやっちまったらしくて、分らないんだよ」
「あら、私これから彼女の家に電話するところなの」
「じゃあさ、あなたとの電話が終わってからでいいから、彼女に電話くれるように言ってくれない?・・・・Keika の声が聞きたいって言ってよ」
「分りました。そう言っときますね・・・」
では、またね・・・・と彼女は電話を切った。僕は、Keika からの電話を待っていたが、5分ほどするとガラステーブルの上の電話が鳴った。
受話器をとると、聞こえてきたのは Masami の声だった。
「今、わたし電話をして色々とお話をしようとしたんですけど・・・・・」と言ったあと、Masami はクスリと笑って、
「彼女ったら、・・・・今、これからシャワーを浴びるんでスッポンポンだから、あとにしてって言われちゃった。その言い方がとても可愛いの・・・・」
「なぬ? Keika がスッポンポンだって? チックショー、イイナア!! 俺、モッノスゴーク見たいよ!!」
「ハハハハ・・・・・・」
僕の性格を知っている Masami は、健康そうに笑った。・・・・・・・
30分ほどしてから、また電話機が鳴った。
はたして、今度は Keika だった。
開口一番ぼくは Keika に聞いた。
「 Masami から聞いた?」
「ウン、八岳さんと彼女との会話のこと、みんな聞いた・・・」
そう言ってから、彼女は受話器の向こうで恥ずかしそうに屈託なく笑った。
身長 167cm の大柄な彼女。
・・・・でも、話し方と言い、仕草と言い、どことなく少女っぽいところが残っているのがとても素敵である。
僕達は、どうでもいいような事を15分ほど話してから受話器を置いた。受話器を置いたあと、僕は二人のことを「僕はどうしてこの女性達がこんなに好きなんだろう?」と暫く考えていた。
・・・・・こんな事を考えているうちに、僕はふと Masami と Keika にはかなり共通したところがあるのに気が付いた。そう・・・・・
まず最初に言えることは、二人とも明るく屈託のない性格の持主で、大柄な体にキュートな少女らしさが残っている心やさしい美人である。
そして、たあいのないお喋りが好きで、男性に対して卑屈でもなく、さりとて男達を軽蔑をするでもなく、男の子を全く自分たちと同じ遊び仲間の人間だと思っているらしいことが、とくに素敵である。
だから、この二人と話していると、喜怒哀楽などの人間感情や、恋愛や男女のことなど、おおよそ何を話していても、とても素直になれるし、恥ずかしい思いに曝されることもない。
・・・・そして、何よりも素晴らしいのは、二人とも
「必要以上のお金持ちにはなりたくないわ・・・・・。毎日の生活に必要なだけより、ほんのチョッピリだけお金があれば、それで十分!!」と真面目に考えており、
「お金って、たくさん持つと人が変わるわ!!」と、素直に考えていることである。そう・・・・・
一言で言えば、この二人は精神的にも肉体的にも、とても健康なのである。
だから、この女性達のそばに居るとき、僕は時々深呼吸をしている気分になることがある。
と言っても、その時、僕は本当に深呼吸をしている訳ではないが、彼女達のそばに居ると、初夏の広葉樹林の林床で寝そべっているあの爽やかさに似た清々しさを感じさせられるのである。
・・・・とにかく、この二人は素敵なクラスメートである。
1998-03-04(水) 晴 ヒュッテ H= 9, L = -11
16:30
5日振りに中野からヒュッテに戻ってみると、30cm 程の新雪。
「あーあ、また雪かあ!」
とボヤいてみたが、雪掻きをしないと水も飲めない。「よーし、掛かれッ!」
と叫ぶが早いか、猛烈にラッセルを始める。
・・・・雪掻きを終わって家に入ったのは、もうあたり一面真っ暗になった午後 8時過ぎ。
終わった時には、もう全身汗だく!!
・・・・全くやれやれの夕方でした。
1998-03-05(木) 雪 ヒュッテ H = -1, L = -5
終日、雪が降ったり止んだリの一日。
夕食後、2 階で本を読むことにする。ブルーフレームのストーブに火を入れ、ストーブの上に薬罐をかけ、大好きなロッキングチェアに腰掛けて暖かいヒザ掛けをかける。
暫くの間、窓越しにチラチラと落ちてくる雪を眺めていたが、ふと気が付いて本箱の前に行き、
「さて、今夜は何を読もうか」と考える。
・・・・トルストイ選集、ロマンロラン全集、ヘルマンヘッセ全集。
この 3人の作家・・・・特にトルストイとヘッセが僕は大好きである。
普段なら、ヘルマンヘッセの詩集に真っ先に手を出すところだが、今日は一日雪掻きをしたお陰で疲れているせいか、今ひとつ気乗りがしない。
「読み掛けのトルストイのアンナカレーニナも今夜はヘビーだし・・・・・」目を下段に移すと、登山、植物、動物、天文など雑多な本が目に入る。
でも、今夜は全然読む気にならない。さらに下の談を覗くと、「モデル」という背表紙の文字が目についた。
「おや?」と思って、パラパラとページをめくってみた。
・・・・以前、中野の大型店の片隅で見付けた翻訳物のポルノ小説である。
まだ 1 ページも読んでいないこの本を手に持ち、ロッキングチェアに戻って来て、少し読んでみた。
「面白い!!」
僕はたちまち夢中になってこの本を読み始めた。僕はポルノ小説も大好きである。
勿論、あまりどぎついものや、サド・マゾ的なものは全く好きでないが、爽やかな感じがして、読み終わったあと、鏡を覗いて、なんとなくオシャレをしたくなるような作品がとても好きである。
・・・・このような作品は、殆どが翻訳物である。20 ページほど読んだろうか、気が付くとストーブの上の薬罐がコトコトと煮え立っている。
僕は暫くの間、薬罐から立ち昇る湯気をぼんやりと眺めていたが、やがてノッソリと立ち上がると、イタリア調のナイトテーブルの上に用意してあったワイルドブラックベリーのティーバッグをティーカップに入れ、薬罐の熱いお湯をたっぷりとカップに注いだ。
・・・・と、部屋中にふぁーっと拡がるハーブティーの香り。僕はこのブラックベリーの爽やかな香りが大好きである。
そして、この甘酸っぱい香りに合った量だけ砂糖を入れ、スプーンで攪拌する。
・・・・この時の砂糖の量がとても大切である。
甘すぎるとハーブティーを台無しにしてしまうし、砂糖の量が少ないと、ティーが酸っぱ過ぎて、顔がヒン曲ってしまう。僕は極端に酸っぱい味に弱いからだ!!
・・・・そんな時は、勿論、もう少し砂糖を追加すればいいだけの話なのだが!!・・・・・
・・・・・
ハーブティーのカップを片手に、僕は窓の傍に立ち、ガラス戸越しに暗い外を覗きこむ。
・・・・窓ガラスには小さな水滴が一面についていて、外の景色は全く見えない。
・・・・僕はハーブティーのカップを左手に持ち替え、右手の人さし指で水蒸気で曇った窓ガラスの真ん中に丸い穴を描き、その丸い穴から外の暗闇を覗き込んでみた。
外は、暗闇で何も見えない。ただ、時々思い出したように小さな雪片が丸い視界を下方に横切るだけである。雪は、もう殆ど止んでしまったようだ。
聞こえるのは、ストーブの上の薬罐が静かに煮え立つ音だけである。
ストーブの青い炎。ハーブティーの爽やかな香り。
ナイトテーブルの上の大きな水鳥の木彫り細工。
譜面台に拡がったサキソフォーンの楽譜。
いつもながらの室内である。ふと気が付いて、窓ガラスを開き、ほてった顔を外の暗闇に出してみた。
真っ暗な空から時々落ちてくる雪が、汗ばんだ顔にとても気持ちいい。
瞬間、先刻読んだばかりの女性の豊かな胸のイメージが脳裏を過ぎ去った。
「いいな!」・・・・ふと、僕は呟いた。
この時、もし誰かがこの部屋の中にいたら、その人は多分僕が、たった今吹き過ぎた爽やかな夜風のことを、こう言ったのだと思っただろう。
1998-03-07(土) 雪のち曇 ヒュッテ H = 5, L = -9
午後5時半間近、宮本屋の大将から電話があり、ワカサギの夕食を食べに来ないかとのこと。
・・・・宮本屋の大将は、釣りの名人である。彼にかかると、一日で 300匹や 400匹のワカサギを釣り上げることも、そんなに難しいことでもないらしい。話しの発端はこうである。
十日ほど前のこと、松原湖の氷の上を散歩していたら、穴釣をしている久紀(ひさのり)大将に出会った。
・・・・見ていると、15分もしないうちに、10 匹ほどのワカサギを釣り上げてしまった。
「上手いなあ!!」と感心していると
「ワカサギを食べたことありますか?」と聞かれたので
「うーん、家内がスーパーで買って来たのを食べたことがあるけど・・・」と言うと
「松原湖のワカサギは?」と言う。
「ない、ない。何年か前に穴釣をやったけど、半日やってやっと3匹だった。でも、メダカよりひとまわり大きいような奴だったので、どう料理してよいかも分らず、結局食べなかった」と言ったのを憶えていてくれて、今日の招待と相なったのであろう。
「うん、行く、行く」
・・・・自炊食しか食べていない僕は二つ返事でご相伴にあずかった。「食事の前にお風呂にでも入ってきたら?」と言われて、風呂も戴くことにした。
「ウワーイ」
大きな湯船に入ると、僕は子供のようにはしゃいだ。
・・・・ヒュッテの風呂は、いわゆる普通の家庭用の風呂だから、足を十分に伸ばすことができないし、洗い場だってこんなに広くない。
僕は、ボショボショとシャボンの泡をたてて、体に塗りたくりながら大声でシャボンに関係のある歌を歌った。朝は早よから、川辺の岸に
カニが店だし床屋でござる
チョッキン、チョッキン、チョッキンナー子ガニぶつぶつ、シャボンを溶かしゃ
おやじ自慢でハサミを鳴らす
チョッキン、チョッキン、チョッキンナーご存知、童謡「カニの床屋」である。
それが終わると、次は「千曲川」で、その次が「北へ」
それから、「羽田発7時50分」、「君は心の妻だから」と、止まるところを知らない。
・・・・だって、お湯の温度は丁度いいし、風呂場の壁や天井に声が反響して、自分がとても上手くなったような気がするしで、瞬く間に30分が過ぎてしまった。食堂に来てみると、もうすっかりと夕食の用意はできていた。
ワカサギの空揚げに、フキノトウの天ぷら。
ユリネの煮物に、ホオ葉焼き等々・・・・
山菜とりの名人でもある大将の手になる、今日とったばかりの新鮮な食材の夕食は本当に美味しかった。そして、夕食を戴きながら大将こと、宮本屋のご主人とお客さんを交えて話した数々の楽しい話題。・・・・山菜、渓流釣り、ドライブ、八ケ岳の自然。いつまでたっても、話しのつきることない夜のひとときはこの上なく素晴らしかった。
中でも、この宮本屋旅館には、知的障害のお客様がよく泊まりに来ることがあり、同じく知的障害の方が一人ふつうの従業員として働いていると聞いたときの僕の驚き!!
今夜の一番のご馳走は、この話しだったかも知れない。「・・・・ああ、こんな旅館が世の中にあるんだあ!!」
僕は、とても嬉しかった!!!!!
1998-03-14(土) 晴のち雪 ヒュッテ H = 5, L = -2
昼間テレビのスイッチを入れたら、お腹に赤ちゃんができた田中律子に男性のインタヴューワーがインタヴューを行なっている場面が画面に現れた。
I 「・・・・男の子ですか?」
T「お医者さんに見てもらったけど、おチンチンが見えないから、女の子らしいの」
I 「そうですか・・・」
T「でも、お尻の陰に隠れて見えなかったのかも・・・・」
I 「もしかすると、小さかったりして・・・・」
T「イヤーン!!」思わず本音が出た田中律子の言葉。
「ハハハハ・・・・」
見ていた僕は大笑いをしてしまいました。
1998-03-15(日) 雪 ヒュッテ H = 6, L = -6
雪の一日。
夕食後、久方ぶりにフリオ・イグレシアスを聴く。雪掻きは好きではないが、静かに雪の降る夜は好きである。
しんしんと降る雪。
時折、ガタリと雨戸を鳴らす静かな風。
普段より眠たげに見える電灯の明かり。
そして、部屋中に響く・・・・
美しいスペイン語の響きと咽ぶようなイグレシアスの歌声。暖炉ストーブには、赤々と薪が燃え。
石油ストーブは眠たげにボソボソと呟く。
室内の暖かさに目覚めたのだろうか
一匹のテントウムシが物憂げにカーテンの上を這っている。
そして、僕は息を潜める・・・・
この幸せなひとときが、いつ迄も続くように。
1998-03-15(月) 快晴 ヒュッテ H = 9, L = -9
6 時。
目覚ましの音で目を覚ます。
カーテンの間から明るい朝の光が、室内に流れ込んで来る。
カーテンを開けると、庭一面に昨日の雪。
寝室の中は、凍てつくような寒さだ。寒暖計を見ると、零度の寒さだ。
長野県では、天気の悪い日は気温が高く、快晴の日には気温が下がる。階下に下り、洋服を着替え、シャッターを開けて朝日を室内に入れ、流しに行き、給湯器の栓を捻る。
ここで、給湯器の蛇口からお湯が出るかと思ったら、何とウンともスンとも言わないではないか!!
「なぬ、凍結か・・・??!!」
・・・・すわ一大事と外に出て、最高最低温度計をみると、今朝の最低気温はマイナス 14度!
「なるほど」と再び室内に戻り、各室の給湯用の蛇口を調べてみると、台所、洗面所、風呂場の全ての蛇口からお湯が出てこない。
「と、言うことはボイラーのサーモスタットかボイラーから出た直後の給湯管が凍っているはずである」
こんなことを考えつつ、大工さんに電話をすると、「すこし様子を見て下さい」との事。午前 10 時。気温が上がってきたせいか、お湯が出てくるようになった。
明日まで様子を見ることにしよう。
1998-03-17(火) 曇のち雪 ヒュッテ H = 5, L = -9
おかしなことに、今朝は給湯器が凍結しなかった。
今朝の最低気温はマイナス9度だったから、本来ならば凍結するはずなんだが・・・と思う。
もしかすると、昨夜風呂を沸かしたので、その余熱のため凍結しなかったのではなどと、いろいろとその原因を考えてみた。
・・・・本来、凍って当然のものが、凍らないと、かえって疑心暗鬼になるものである。物事は考えようである。凍らなかっただけ、幸せと考えよう。夜。
夕方から降りだした雪は 5cm くらい積もり、あとは小降りになってしまった。
雪掻きの心配はなさそうなので、今夜も読書のひとときを過ごすことにする。
・・・・雪の夜の読書は本当に素敵である。
午後 10 時。
去年の夏に読み始めたトルストイの「アンナ・カレーニナ」の最後の 1 ページを読み終わった。
そして、読み終わったばかりの最後のページの余白に鉛筆で記入した。1998-03-17 第 2 回通読終了。
ヒュッテにて、雪の夜。僕は、読み終わった本の最後のページの余白に、読み終わった日付と何回目の通読かを記入することにしている。
このアンナ・カレーニナを初めて読んだのは、大学 2 年の時だったから、今回の通読は実に 43年振りということになる。学生時代に読んだアンナ・カレーニナは確か文庫本で 8 冊ほどではなかったかと思うが、今回の通読の方が一回目よりずっと面白かったと思う。
今回、特に面白かったのは、アンナが自殺したあとの第 8 編だったが、学生時代に読んだ時の第 8 編は殆ど印象に残っていなかったような気がする。この違いは、学生時代に一回目の第 8 編を読んだ時には、僕は洗礼を受けていなかったが、今回、改めて第 8 編を読んだときには洗礼を受けていたという、信仰上の違いがあった為ではないかと思う。
・・・・また 10 年くらいしたら、もう一度読んでみよう。
1998-03-31(火) 晴 ヒュッテ
13:30
松原湖観光協会の年次総会が開かれた。
総会の終了間際、「自己紹介を」と言われて、自己紹介をしたが、あとで聞くところによると、「おかしくて、とても良かった」とのこと。そのあとの懇親会では、何人かの民宿の人達と知り合いになれたのが、とても良かった。
夕方、中野に向けて出発をした。
17:10 松原発。
19:10 真寿園着。
21:30 真寿園発。
22:30 中野自宅着。
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