97. 真夜中の嵐

(2004-08-30 : ヒュッテ)

    
本当はとっても眠いのに・・・・・・

そして、本当はとっても疲れているのに・・・・・・

2階のロッキングチェアに座りっぱなしで

「もう少し・・・・・・もう少し・・・・・・!!」と

窓の外の嵐の音に耳を傾け

一向に腰を上げようとしない僕。

    

     

窓の外では轟々と嵐が鳴り

風が息をつく度に、家が 「ミシッ!」と身震いをする。

    

   

その度ごとに、僕は思わずハッとして・・・・・・

眠気のドロ沼から、現実の世界に引き戻されるけど、

・・・・・・でも、もう・・・・・・駄目!!

「ファ〜〜・・・・・・ッ!!」と、

大きな欠伸を(あくび)を一つすると、

僕は、一気に、眠気の渦に巻き込まれてしまったようだ。

   

    

どのくらいの間、眠っていたのだろう?

窓がガタリと鳴った音に、ぼんやりと目を覚ました僕は・・・・・・

いつの間にか、自分がロッキングチェアに坐ったまま

グッスリと眠っていた事に気がついた。

    

     

嵐の夜の部屋を照らしている

頼り無げな裸電球・・・・・・

それから・・・・・・旅の夜を思い起こさせる嵐の音・・・・・・

   

   

・・・・・・そう言えば、さっき Y ちゃまから届いたメールに

こんな一節があったっけ・・・・・・

「風がびゅうびゅう吹いています。 

すごい早さで流れる雲の間から、満月が見えました。

今夜あたりは台風が通って行く時

強風が吹くかも知れませんね。

どうぞ気を付けて下さい〜      Y. 」

    

    

・・・・・・そう言われてみれば・・・・・・

窓の外の嵐は一段と強まって来たようだ・・・・・・

    

    

Y ちゃまは今頃、何をしているんだろうか・・・・・・??

     
( 2004-09-08 掲載 )