2003-07-25
「今日は、あそこの白樺まで草を刈ろう」
そう思いつつ、草刈機をブンブンと回していたら・・・・・・
突然、大粒の雨が一つ、ポツリと頭の上に落ちて来た。
でも、「あそこまで・・・・・・」と思っていた僕は
空を見上げる事もせずに、シッチャキになって草刈機を回し続けた。
・・・・・・・・
・・・・・・・・
と、突然、あたり一面がサーーッと鳴ると
庭一面が、鉛色の雨足(あまあし)で覆われてしまった。
「これは敵(かな)わん!」・・・・・・
舌をチッと鳴らすと、取るものも取りあえず・・・・・・
草刈機、ネコ車、フォーク、熊手、枝切りノコ 等々を
大慌てで物置に運び込んだ僕。
家の中に入り・・・・・・
濡(ぬ)れた髪の毛や作業衣を、タオルで拭いてはみたが・・・・・・
不意の雨の事とて、何をすることも無く
暫くの間、僕はボンヤリと家の中で佇んでいた。
「・・・・・・・・・?」
何をする事もない、所在の無さに
フト思い出したように、ダイニングに入ってお湯を沸かすと
食卓の、家内の席に座り・・・・・・濡れたベランダに画かれる無数の輪を眺めながら
香り高い、熱い紅茶を静かに飲み始めた。
・・・・・・聞くともなく、ぼんやりと耳を澄ますと・・・・・・
ピチャピチャと鳴るベランダの雨音の他に
ヒュッテの北側で・・・・・・
「タタタタタタタ・・・・・・」と
物置を打つ、屋根から落ちる雨水の音が聞こえる。
・・・・・・本当は、雑音の筈なのに
その単調なもの音が、泣き出したい程の侘しさを奏でている。
あたりは本当に静か・・・・・・・!!
・・・・・・そして、
思わず、座禅を組みたくなる様な、この儚(はか)なさ。
・・・・・・・・・
僕は雨の日の静けさが大好きである。
今日もそう・・・・・・
森に囲まれた雨のヒュッテに独りで坐っていると
何んていう事・・・・・・!!
そこはかとない人恋しさを感じて、思わず溜息をついてしまった。
僕は音を立てないように
ソッと、二階の寝室に上がって行き・・・・・・
小さな木製のテーブルの前に坐ると
操(あやつ)られるように、パソコンのスイッチを入れた。
雨の音に耳を傾けながら、遣る瀬無い気持ちで
インターネットのアチコチを覗いていたら
いつの間にか、僕は naho ちゃまのサイトに入り込んでいた。
久方振りに覗いた naho ちゃまの BBS
ボンヤリと画面をスクロールして行くと
いつもの通り・・・・・・ naho, pipi, 華, eriza の4人の
可愛らしい会話が目に飛び込んできた。
静かな森に囲まれたヒュッテの中で、ただ独り・・・・・・
雨の日の侘しい夕暮れの中で
ボンヤリと 4 人の女性のたわいもないヤリトリを
心の中をカラッポにして読んでいたら
(女って何んて可愛いんだろ・・・・・・!!)って、不意に思ってしまった。
そう・・・・・・・
生物学的に言うと
若いメスの持つソコハカとしか窺(うか)がい知れない
オスの僕を魅惑する彼女たちの無邪気さ・・・・・・!!
彼女たちが、無邪気に笑い転げれば、笑い転げる程
オスの僕には素晴らしい女性の匂いがする。
気が付くと、窓の外には暮れなずむ白樺の枝に
梅雨の雨足が一層強く鳴っていた。
・・・・・・そう
naho、 pipi、 華、 eriza の 4 人って、どんな女性達なんだろう・・・・・・?