1. どうして 『フィンランド夏至祭』 が       
        小海町のイベントがになったの?



信州は八ヶ岳山麓に位置する人口 5,000人程の小海町で、
毎年6月に開催される
北欧フィンランドの歴史文化に根差すイベント『フィンランド夏至祭』 について語ろうとする時
先ず、最初に人々が興味をもつのは
この小さな町で、
外国文化の息のかかった、この様なイベントが、
どの様にして、
この町のイベントとして根付いたかであるようですので・・・・・・
先ずは、その辺りから、この章の話を
始めてみたいと思います。

A. そもそもの始まりは :     

 確か 1999年前後の夏の事だったと思いますが・・・・・・
 このサイトの管理者 八岳晴耕は、いつもの様に趣味の一つの (蝶の採集) に欠かす事の出来ない を持って、蝶の後を追いかけていた時の事です。 朝から2~3時間も歩き続けていた、このサイトの管理者である私こと 八岳晴耕 (やたけ せいこう)は、たまたま通り掛った長野県は南佐久郡小海町の松原湖高原にある長湖畔のフィンランド・ヴィリッジの東屋(あずまや)で、ひと息つくことに致しました。

 さて、涼しい風が吹き抜けるその東屋で一息つきながら、美しく刈り込まれたフィンランド・ヴィリッジの敷地の中を、数人のフィンランド人達がユックリと散歩しているのを、ぼんやりと眺めていた私は、フトこんな事を考えました。
『・・・・・日本の各地には色々なお祭があって、そのお祭に日本に来ている外国人達が参加している例はたくさんあるけど、逆に、日本に来ている外国人たちが自分達の国のお祭を日本で開き、その異国のお祭に日本人達が参加している例ってあるんだろうか?』って・・・・・・
 暫く考えていた私は、その様な例は、毎年、新年の年明けのテレビで見る 『横浜の中華街のお祭り』 以外には思い当たらない事に気が付くと、フト
『ソッカ~・・・・・だとしたら、このフィンランド・ヴィリッジで、いま、あそこで散歩しているフィンランド人達が、自分達の国のお祭をお祝いし、そのお祭に小海町の人達が参加して、交流を深め合ったら楽しいかも知れない・・・・・・』
と思い、
『それじゃあ、今度のこうみ塾の例会で、その事を提案してみようか・・・・・・』
と思い、早速、その事を実際の行動に移す事にしたのです。
 というのは、この町で私が1メンバーとして参加している “町おこし” の 『小海塾』から、
 『・・・・・・ヘエ、八岳(やたけ)さん、この町に人が集まって来るような、そんな “目玉商品” になるような・・・・・・そんなイベントがあったら、ナンカ考えて呉れねえだかい?』
と頼まれていたからである。

 ちなみに、この 『こうみ塾』 というグループは、この町で “町おこし” を手掛けているグループで、ある時、松原湖高原にある松原湖高原美術館で、その当時、美術館員をしていた知り合いの小郷さんが、或る時、ヒュッテに遊びに連れて来られた祭、一緒に伴ってやって来られた小海町の “高原のパンやさん” の社長の、通称 “宗(むね)ちゃん” こと、品田宗久氏に紹介されて入会していたグループである。

 いつもの事だけれども、私という人間は、性格的に能天気なところがあるらしく、自分で面白いと思うと、どんどんとやってしまう癖があるらしい・・・・・・。 この時も、その日感じたことを、その翌日、町のひと数人に話してみると
 『それなら、Rita さんという フィンランド人の女性と話してみたらいいよ・・・・・・確か、以前、同じ様なことを考えていたから・・・・・・』
 という事だったので、人づてに彼女の電話番号を聞きだしてから、早速、彼女に連絡を取り、翌週になってからサッソク会って頂く事になったのが、この町の大きなイベントとなった 『夏至祭』 の、そもそもの始まりです。

     
B. 夏至祭との出会い :

 翌週、私は小海から車で2時間ほどの望月町にある Rita さんのお宅にお邪魔をした。 途中で、2回ほど地元の方に道を訊いて辿り着いた所は、フィンランドの物産品が並んでいる瀟洒なお店だった。 
 入口の所で、お互いの簡単な自己紹介が終わると Rita さんは、室内にあった椅子の一つを私に勧め、お茶を出された後、私の向かいの椅子に座ると
 “Now (さて)” と言って、真っ直ぐに私の目を覗き込んだ。 正直な人らしい。

 私は、目鼻立ちの整った理知的とも言えるような彼女の顔を見詰めながら、さっそく本題に入った。
 要点は (・・・・・日本に来ている外国人たちが自分達の国のお祭を日本で開き、その異国のお祭に日本人が参加したら楽しい交流ができるのではないかと思うけど、どうだろうか?  例えば、あのフィンランド・ヴィリッジで、フィンランドの人達が、自分達の国のお祭をお祝いし、そのお祭に小海町の人達が参加して、交流を深め合ったら楽しいと、考えているのだが・・・・・・) という事の要点を比較的早口の英語で伝えてから
“どうだろうか?” と彼女の反応を待つと、
 “そうね・・・・・・とても面白いと思うわ・・・・・・” という返事が帰って来たので、気をよくした私が
 “そうですか・・・・・・それでは、フィンランドには、どんなお祭があるんですか? 出来れば、大きなお祭の方がいいと思うんですけど・・・・・・一番大きなお祭は何ですか?” と訊くと
 “一番大きなお祭はクリスマスです” という返事が帰って来たので
 “・・・・・・クリスマスは、日本のアチコチで祝われているので・・・・・・じゃあ、2番目のお祭は、何ですか・・・・・・?” と訊くと
 “Well.........That's ‘Juhannus'. It is also called Midsummer.
  (そうね......Juhannus よ。  Midsummer とも言われているけど)” という返事に、Midsummer という単語の意味を 『真夏』 『盛夏』 と捉えていた私が
 “そうですか? それで、そのお祭っていつごろのお祭なんですか? 真夏ですよね?”
と聞くと
 “6月24日近くの土曜日です。”
 “エッ? 6月24日頃って・・・・・?” 
  (なんで? ・・・・・・真夏といえば、日本では7月下旬から8月上旬にかけての一番暑い夏の盛りの頃を指すのに・・・・・・フィンランドでは、この<Midsummer (真夏)> のお祭を・・・・・・それよりも一カ月も早い 6月の下旬にやるんだろう?.......と訝りながら)
 “そうですか? じゃあ、Juhannus って何ですか?”
と聞くと
 “Juhannus ? Juhannus is the name of a very famous person. And also the Juhannus is the festival celebrating his birth.
   (ユハンヌス?ユハンヌスっていうのは、非常に有名な人の名前なの。それから、ユハンヌスというのは、彼の誕生を祝うお祭の日でもあるの。) 
という答が返って来たのですが、 (このユハンヌスという聞き慣れない名前は、てっきりフィンランド人の名前だろうと、大して気にも留めず・・・・・・それよりも、Midsummer のお祭をなぜ、6月24日という夏至の近くの土曜日にやるのだろうか・・・・・・という事の方が気になって・・・・・・再度・・・・・・)
 “6月24日に近い土曜日ですよね・・・・・・?” と、もう一度訊きなおすと
 “ええ、そうです” という答が返って来たので
 “分かりました。 では、この Midsummer のお祭では、お国のフィンランドの皆さんは、どんな事をするんでしょう・・・・・・・?” 
と言葉を継ぐと
 “コッコっていう大きな火を燃やして、その近くで楽しく夜遅くまでお喋りをしたり・・・・・・だって、夜遅くまで空は明るいでしょ?・・・・・・あ、それから、若い女の子達は、日本の <七草> のような、7~8種類の干草を枕の下に敷いて眠るの・・・・・・そして、寝ている間に男の子の夢を見たら、その男の子と結婚出来る・・・・・・っていわれているの!・・・・・・・etc. etc. )” と楽しい説明をして下さったので
 “・・・・・・楽しいお話を有り難うございました。 それでは、Rita さん、この Midsummer を、小海のフィンランド・ヴィリッジで、フィンランド人を中心にしてお祝いし、そこに小海の人達が参加して交流をしたら、楽しいと思うんですが、どうでしょう・・・・・・?” と聞くと、Rita さんは、ひと息つくと
 “Mr. Yatake .......!”
  
(八岳さん)
 “Yes......??”
  
(はい??)
 “I think ...... it's good for you to work out for it.......but......I'm sorry......before everything I have to say that as for this matter I can't cooperate with you !
 
(そうね........貴方が、そのお祭の実現の為に一生懸命努力するのはイイ事よ......... でも ......... ごめんなさい.........まず最初に、言って置かなくちゃいけないんですけど、この件に関しては、私は貴方に協力は出来ませんの!) と、ハッキリ言われたのです。
 それを聞いた瞬間、私は少し驚いて........
 “Excuse me ! ......... I beg your pardon ? 
  (ごめんなさい!........もう一度おっしゃって頂けませんか?) と、聞き返してしまいました。.........って言うのは、僕はまだ彼女に何んのお願いもしていなかったからです。

 (大変恐縮ですが、ここからは英文で綴らせて頂きます。) ・・・・・と言うのは、英語で書くと、会話などの文章は 『漢字変換』 をする必要がない為に、日本語で書くより英語で書いた方が、ズッと早く書けるからです。 (★ 英文に添付されている青色の邦訳は、後日、追記したものです。 念の為。)

 "I said ....... it's good for you to work out for it.......but......I'm sorry......before everything I have to say that as for this matter I can't co-operate with you !   I mean ........."
 (私が言ったのは・・・・貴方が一生懸命、その事をなさるのはいい事よ。でも、ゴメンナサイ。 最初に言って置かなくちゃいけないんだけど、私、この事に関しては、貴方にご協力できないって事ですの! つまり・・・・・)
 "Oh, I see !  I didn't mean that. Of course I know you are very bussy. It's OK. Rita-san, I just wan'ned to hear your opinion........ that's all ! Or...... did you have any unpleasant experience or feeling in the past ?"
 (分かってます! 私もそういう積りじゃなかったんです。 勿論、私は貴女がいつもお忙しい事はわかっていますから。 Rxxx さん、私は、ただ貴女のご意見を伺いたかっただけなんです。 それとも、貴女は、この事で何かイヤな想いをしたことがあるのですか?
 "Yes, I did. I once worked for it myself before."
 (ええ、そうなの。 私自身、以前同じ事をしたことがあるんですの。)
 
"Did you say you worked for it yourself before ?"
 (貴女も、同じ事を、ご自分でもなさったことがあるって、今おっしゃったんですか?)
 
"Yes, I did......., but eventually I gave it up ! "
 (そうです・・・・・・ でも、最終的には、あきらめちゃったけど)
 "Oh ! I see ! But how come ? What's happened ? ........ OK. If you do not mind, would you please let me hear the story ?" I said. 
 (そうですか? でも何故なんです? 何があったンです?  もし、差支えがなかったら、そのお話しを伺えませんか?)
  "OK. If you are interested........."
 (はい、もしご興味があるんでしたら・・・・・・・)
  "Of course I would love to .......... !  Simply because I'm now intending to do the same thing as you did."
 (勿論、お伺いしたえです。 なぜって、私も、貴女と全く同じことをしようとしているからなんです。)
 "OK........then......... but .......... I don't know where to beggin."
 (イイワヨ・・・・・それでは・・・・・でも・・・・・・何処からはじめようかしら)
  Saying so, she kept silent for some seconds. And then she quietly breathed, and she began to tell me the following story.
 (そう言いながら、少しの間静かにしたあと、静にひと息つくと、次のような事を話しはじめました。)

 Some years ago, she was interested in the same thing ....... namely, holding the Midsummer Festival in Koumi town with some of her Finnish friends, where Koumi people could participate. And accordingly she visited Koumi town office, and she spoke to the office worker in charge of the matter of this sort. She said the matter went smoothly and successfully for the first two or three years. However the following year...........the Koumi town personnel she had worked with was shifted to another position accoding to the personnel reshuffle of the town office.
(何年かまえのことである。 Rxxx さんも、僕と同じ事・・・・・・フィンランドのお友達と一緒に小海町で夏至祭を開き、その夏至祭に小海の人達が参加出来たら楽しいだろうな・・・・・・とか、考えたとか。 そこで、彼女は小海町役場を訪れ、そういった事のご担当と話しをしたそうである。 彼女の言葉によると、最初の 2~3 年の間は夏至祭の行事は上手くスムースに流れたとか。 しかし、その翌年の人事異動で、Rxxx さんに協力して下さったその役場職員は別の職場に移ってしまったそうである。)

         

 She stopped her talking here, breathed deeply, and then she continued the story saying .........
 "But the new staff in charge of the same job following his predecessor was TERRIBLE !"
 "What's happened ?", said I.
 She said that all her proposals presented to the new staff met curt refusals, though all of them were not so different compared as with those accepted by his predecessor and treated smoothly.
 "What did I do ? I just wanted to do something for the better relationship between Koumi people and us Finns !"
 I myself also couldn't stop nodding at her, because all her story sounded very sincere to me and because I neither understood the sudden and so called '180 degrees' changement of attitude between new and previous staff.

 (彼女はココデ言葉を止め、深呼吸をしてから、話しの続きを話しだしました。
 『でも、前任者の後をついで、やって来た新しい事務員は、前任者と同じ仕事をしなくちゃいけない筈なのに、ホントに、どうしようもない人だったんです。』
 『何があったんでしょう?』と私が言うと。
 R さんの言う事には、新しい後任者に、色々とアドバイスをしても剣もホロロに相手にしてくれなかったそうである。 同じ様なアドバイスを前任者にした時には、スムーズに事が運んだのに・・・・・・・。
 そして、、、、、、、
 『私が何をしたって言うの? 私は小海町の人達とフィンランド人が仲良くなればいいのに、と思ってしただけなのに。』 と、言葉を継いだ。
 この言葉を聞いた僕自身は、頷く(うなずく)より仕方がなかった。 というのは、彼女の言葉はとても本当に思えたし、前任者と後任者の間に起きた180度も向きが違う、態度の変化が僕には、分からなかったからである。)

     

 Finally she added that she visited the town office two or three times more to meet the new staff and that neverthless things did not change at all.
 "Accordingly I decided to give up everything." , said she and ended her talking.

 (最後に彼女 <R さん> は、その後も 2~3回 役場に足を運び、その職員に会いに行ったけれども、情況は依然変る事が無かった事を付け加えて言ったあと、
 『だから、私は全部をギブアップする事にしたの。』と言って、話しを終えた。)

          
 At that time a few female clients came in and they began to talk with Rita san. Since their shopping would seemingly last long, I decided to go home thinking I shouldn't give her any more disturbance.
  Just before I left her shop, I found a lovely set of pipe-bells hung on the wall of the shop. I purchased the pipe-bells, thanked her deeply, and I left the shop.
 On my way back to Koumi, I thought the whole story over again and again paying the special attention to the following two points.

 (ちょうど、その時、数人の女性客がやって来て、R さんと話しを始めた。 彼女達のお話とお買い物は、ちょっと長くなりそうだったので、私は、これ以上、R さんにご迷惑をお掛けしてはいけないと思い、失礼をすることにした。
 お店を出ようとしたときに、お店の壁に掛かっているパイプ・ベルがとても可愛らしかったので、私は、そのパイプ・ベルを買う事にし、彼女に丁重にお礼の言葉を伝えて、お店を後にしました。
 ・・・・・・小海に戻る車中で、Rita さんから聞いた話を何回も思い出しながら、私は、次の 2点を、どの様にしたらいいのだろうかとさかんに考えていた。)

a.  How to set up the first meeting between Finnish people of
  the Finland village and Koumi-juku people.

  ( 一番最初に、フィンランド・ヴィリッジのフィンランド人達と小海の人達を
   どの様にして、話し合いをさせたらいいのだろう?)

b.  The best Translation of "Midsummer" into Japanese
  
(Rita さんから聞いた"Midsummer" という言葉を何と訳したらイインダロ?
.
  
 A couple of weeks late after I returned to Tokyo, I visited a book-
  store near by my house,
  and when I opened one of the Finnish language study book on a
  book shelf at a corner, I found
  a picture of Finnish people burning big fire and a Japanese lan-
  guage footnote saying something like 『6月下旬の通称 “夏至祭” で
  “コッコ” を焚いて夏の到来を楽しむ人々』.
   When I saw this picture, instantly I thought, “Oh, this is the
  picture of big fire‘Kokko’Rita-san said the other day..................
  and ................ this Midsummer is called “夏至祭” in Japanese.
   And O.K. Good! I'll use this “夏至祭” for the name of event
  "Midsummer" in Koumi.
.
   ( このお祭の英語の名前 “Midsummer” を何て訳したらいいのだろう?

  ・・・・と考えていた私でしたが、b.の"Midsummer" の日本語訳に関しては、
  
こんな事がありました。
   それは、それから2週間ほど後、東京に帰った後、わが家の近くの本屋
  に出掛け、たまたま語学書コーナーの棚の上にあったフィンランド語の学
  習書を開いたら、その本の中の1ページに、大きな篝火を焚いているフィ
  ンランド人達の写真が載っており、その写真の下に日本語の
  『6月下旬の通称 “夏至祭” で “コッコ” を焚いて夏の到来を楽しむ人々』
  
という説明が載っていたのです。 

  
 その瞬間から、私はこの “Midsummer” の訳語として“夏至祭” という
  日本語をつかい始めたのですが、これkら段々とお話して行きますが、色々な
  問題が起きて来る様になって行ったのです
   その写真と日本語の説明を見た瞬間、私は即座に、一般的には(そうか、一般的には夏至祭って言われているのか・・・・・・と想い、それ以後、”Midsummer のやくごとしては、夏至祭を使うようになったのです。





  その2日程あとには、私は、この “Midsummer”
  というお祭の訳語としては、(真夏祭)よりは(夏至祭)とした方がイイのでは
  ないか・・・・・・何なれば、6月24日という日にちは、日本的な感覚でいえば、
  真夏よりも、6月21 - 22日の夏至の日にずっと近かったからである。
  一番近い土曜日に催されるのだから、“Midsummer” に一番ふさわしい日本
  語は、<夏至祭> ではないかと思い始めていた。
  ・・・・ただ、フィンランドにに於いて、6月24日という日付が何を意味するか
  ・・・・・という一点だけが、よく分からなかったけれど・・・・・・という事が気にか
  かっていたけれど・・・・・・

 Finally I would like to add that the pipe-bells purchased at Rita-san's shop sound beautifully even today whenever the entrance door of "Huette", our second house in Koumi, is opened.
 (この時、R さんのお店で買ったパイプ・ベルは、<小海町にある> わがヒュッテの玄関のドアに今でも掛かっていて、そのドアを開ける度に、毎日のように澄んだ音色がヒュッテの中に、響き渡ることを最後に付記して、この項を終える事に致します。)

    
C. 2002 第 1回 フィンランド夏至祭開催 :

 この 『夏至祭』 を小海町で開けたら楽しいと思うけど・・・・・・そんな事を夢見ていた私は、それ以前に、小海町美術館でビデオソフト導入の仕事をしていた小郷(おごう)ちゃんの紹介で参加していた町興しグループ 『こうみ塾』 のメンバー達に、今までのアイディアを伝え、皆で一緒に考えて貰う事にしました。
 その結果、いくつかの紆余曲折を経たあと、フィンランド・ヴィリッジの人達と (役場ではなく) 『こうみ塾』 の人達の間で、『夏至祭』 というお祭を一緒に挙行するのが一番スムースに行くし、楽しいのではないが・・・・・・という話が纏まり、ようやくの事で 2001年 5月18日に 下記のフィンランド側・小海塾側 各2名にフィンランド・ヴィレッジに集まって貰い、約1.5時間にわたる筆者 八岳晴耕の通訳に依り、話し合いをすることになったのです。その日の日記が、このサイトの 『気まぐれ高原日記』にのっているので、ココに引用しておきましょう。
 (当日の会議への出席者は下記の通りです)

  フィンランド側 : Mr.Bystedt フィンランド・ヴィレッジ理事,  井上一郎 建設社長、
  こうみ塾側  
:古清水拓男 役場係長、 井上晴正 役場係長     
  司会・通訳   : 八岳晴耕 (本名: 宮昭雄)              

 ***********************************
★ 当日のその会議場には
上記 5名のほかに、あと一人の人が
居ましたが、会議の正式メンバーではないので
上記のリストには記載致しません。

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    2002-05-18(土)  雨(濃霧)  ヒュッテ  L = 4 ℃  H = 10 ℃

 4:00pm
 Finns and Koumians assembled at Finland village main building and discussed about "Mid-summer".
 And as for "Mid-summer", the following articles on the "If possible" basis have come to mutual agreement.

 (午後4時、小海側とフィンランド側がフィンランド・ハウスに集まり、「夏至祭」の話をした。その結果、次の4項目が『実現可能な場合につき』 という条件付で、合意に達した。)

"Mid-summer" will be celebrated on the consecutive two evenings this year.
●(本年度、『夏至祭』は2夜続きで祝うものとする。)

On the 1st evening bon-fires will be set on the shore and on the water of the lake.
 Barbecue and drinks will be prepared by Finns at Finland village, and Koumians will be invited to their "Mid-summer".
Muziko finna and some other performances will be prepared by .

●(第1夜は、大きな焚き火は長湖の湖岸/湖水上に点火するものとする。バーベキューと飲み物はフィンランド・ハウス内にフィンランド側が用意し、小海側参加者を招待するものとする。 また、フィンランド音楽がフィンランド側によって演奏される)

●On the 2nd evening, "Mid-summer" will be celebrated by Koumians and other Japanese people at Re-ex, and Finns will be invited to "Midsummer prepared by Japanese". Some Finns will read lecture about real "Midsummer" in Finland. Along with the lecture, some Finnish music and also some video soft will be reproduced on a video projector prepared by koumianoj.
Finnish barbecue corner will be prepared by Finns, mingled with Japanese barbecue corner.
 Bon-fire will be prepared by Koumians.

●(第2夜の『夏至祭』は、小海町人を含む日本人により、リエックス・ホテルの敷地ないで挙行され、フィンランド側を招待するものとする。 その際、フィンランド側より、『フィンランド本国に於ける<夏至祭>』の講義を行なうものとする。 又、小海側が用意したビデオ音響機器により、フィンランド音楽/映像を再生するものとする。 フィンランド・バーベキュー・コーナーがフィンランド側により準備され、それと併せて小海町側のバーベキュー・コーナーも開かれるものとする)

●From next year, Finns, Koumians and other Japanese will celebrate "Mid-summer" at "Finland Village" together on the same evening.
●(来年以降は、フィンランド側・小海町民を含む日本側が一体となって、フィンランド・ヴィリッジにて、同じ夕べ(一晩)に『夏至祭』をいわうものとする)

   
 4 年越しの夢が、こういった形で実現するなんて、本当に信じられない気がする。
 ・・・・・・・だって、大使館時代の Herr Bystedt と会ったのは、もう、10年以上も昔の事。
 ・・・・・・・しかも・・・・・その彼と、こういった形で、又、再会するなんて・・・・・・・!!
 本当に、人生って、何んて不思議で、そして何んて素晴らしいんだろう!!!!!

Bravo ! !

 夜、今朝書き上げたばかりの小海町公民館報用の蝶の原稿を届けに行った際、この結果を編集委員長の久紀さんに話したら、例の「飲み会」に集まる150人は、当初、 Midsummer を祝おうという事で、集まる予定だった・・・・・・・との事。
 そんな事を全く知らなかった僕が
 「えっ? じゃあ、僕がやった事って、少しはお役に立てたんだ・・・・・・!!」
 と言うと、
 「お役に立てた・・・・・どころの騒ぎじゃないですよ! それは、殆どあきらめかけていた事を、八岳さんが正常な軌道の上に載せてしまった・・・・・・という事なんです。 だから、ハーちゃんなんかは、とても喜んでいると思いますよ!!」
 ・・・・・・との事。

 それにしても、2 時間近くに亘って司会をしたり、通訳をしたりするのって、結構疲れるみたい!!
 ・・・・・・・サア、寝よう~っと!!
            

.
                       .
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以上の準備を経て・・・・・・・・・・・

 2002年 6月22日、
 巨大コッコ(巨大ファイアー)の火が
Re-ex ホテルのゲレンデの夕空を染めた
第1回 フィンランド夏至祭
開催されたのです。

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               ..
                  .  

2002-06-22(土)            曇               ヒュッテ

 素晴らしい一日。

 夏至祭は大成功!!
 参加者全員がとても喜んでくれました・・・・・・・
 そして、皆んなが・・・・・・・フィンランド人も、地元の人も
 「・・・・・・来年もフィンランド・ヴィレッジで楽しく過しましょう・・・・・・!!」と
 言ってくれました・・・・・・・

     

Juhannus Kokko (夏至祭の大焚火)の周りに次々に集まって来る人々・・・・!!
勿論、この大焚き火をする事は、消防署に届けてあります
ご心配なく・・・・・・・!!


 その中でも 観光協会長の次のひと言が最高・・・・・・・・!!
 「・・・・・・・うん、やれや、来年はフィンランド・ヴィレッジで・・・・・・・・もっと大きなヤツを!・・・・・・・ン?・・・・・・・・なに?・・・・・・・・長湖の岸辺で Kokko ?・・・・・・・・いいじゃんかい、やったら・・・・・・・町の人にも、松原の人にも、オレから話しとくよ!・・・・・・・こんな、素晴らしいことだもン・・・・・・・とてもいい事だよ!・・・・・・・・で、ドラム缶もいいけど・・・・・・・・花火を打ち上げる浮かべる台があるじゃんかい!・・・・・・・あれ使えば、いいだよ・・・・・・・・それから、な、オイ、晴正!・・・・・・・・これからは、この「夏至祭」、毎年やるだから、ほー、岸の水辺に生えているヨシを刈ってさ、恒久的な台を作ったらいいだべ!・・・・・・・・じつはな、今朝、町長にも、来るように声を掛けただけど・・・・・・・・町長も忙しいずらい・・・・・・・まだ、オレもまだ見た事が無えから、説明をしようとしても、説明サ出来なかっただよ・・・・・・・でも、こうして見ると、皆さんが・・・・・・・・ナ・・・・・・・・フィンランドの人達も、地元の人達も、こんなに喜んで楽しく過ごしている・・・・・・・・・これは、本当に素晴らしい事じゃんかい・・・・・・・・・こんな素晴らしい事は、どんどんやりゃあいいだよ・・・・・・・・・」云々。
     


「フィンランドの夏至祭と人々」の楽しいお話をして下さった
フィンランド大使館の Hilvo 一等書記官・・・・
漢字も読んでしまう Hilvo さんの日本語は本当に見事です・・・・・・!!

      

「尚登はこんな事やるだかい?」と聴衆を驚かせた三石建設社長・・・・・

     

美声とハーモニーで満場を沸かせた元プロの井出夫妻!!

    

地元の人達から
「何か歌って・・・・何か歌って・・・・!!」とせがまれて
ビール片手に、楽しく飲みながら歌う
Hilvo 一等書記官と Kristina ・・・・
歌い終わったら、満場が大喝采でした・・・・!!

     
 あと片づけが終わったのは、午後10時過ぎ。
 ・・・・・それから、貸し別荘の「硫黄」に移って、打ち上げ会!
 そこで、又、盛り上がっちゃったから、結局、ヒュッテに辿り着いたのは午前2時!

 メチャ楽しかったけど・・・・・それにしても・・・・・ツッカレタなあ・・・・・・!!

 (以上、6/24 記)