2008 年 02 月の高原日記
2008-02-07(水) 晴 二合庵 気温(最低= 0℃、最高= 10℃)
今日は72回目の誕生日。
気が付いてみれば、僕も72歳!
って言う事は・・・・・・生まれてから72年間が経ったことになる!・・・・・・って、ひと口に言ってしまえば、別にどうってことは無いけど、静かに考えてみると、生まれてからこの方、本当に長い人生の道程を歩いてきたものだと沁み々々と感じてしまう。
その間、考えてみれば、本当に色々な事があったものだ、とも思ってしまう。そう・・・・・・あれは何歳の時の事だったろうか?
毎朝、2歳年上の兄が近所の仲間と学校に出掛けるのを見送ったものだったけど・・・・・・小高く丘状になった道を、友達と一緒に上り切った兄の姿が、足の方から、段々と丘の向こうに、見えなくなっていくのを、何か物悲しく淋しい思いで見送っていたのを、まるで昨日のことの様に、僕は今でもよく憶えている!そう! あの頃は、何もかもが美しかったような気がする!
その一方で・・・・・・こんな僕の思い出とは別に、我が家の家内が時折り話す、子供時代の話は、世の中には、全く違った人生がある事を、僕に教えてくれる。
・・・・・・その彼女が話してくれる、北国札幌の子供時代の話は、僕が小さかった頃に知っていた、子供の世界とは全く違った子供の世界が、この世の中にある事を、僕に教えてくれる!
曰く。
・・・・・・雪の降った新雪の翌日、仲間の女の子達と一緒に、塀の上から地面の上に降り積もった雪の中に飛び込んだ話。
近所の製材所の、おが屑置き場のおが屑の中に、近所の女の子達と一緒に飛び込んで転げ回った・・・・・・という話。
今では、結婚して以来35年間以上も、一緒に生活している為に、毎日の生活の大きな事柄のほとんどの事を、我々二人は共有しているが、子供時代の事共の話しとなると、これはもう全く共有以前の話となってしまう。こんな風に考えてみると、子供時代の思い出の世界は、人それぞれの神聖な心の古里になっていうような気がしてならない。
それは、僕達二人 AK & KK が、どんなに長く一緒に生活していようと、絶対に共有出来ない、人生の DNA なのかも知れない。
理論的に言えば、この人生の古里の DNA 論は、検証不十分なことばかりだが、それでも、ある程度までの事は、この日記の読者の皆さんには分かっていただけるのではないかと、フト、思ってしまう。
そんな事を考えつつ辿った、今日の誕生日の、高原日記の 1ページでした。
2008-02-11(月) 晴 二合庵 気温(最低= 0℃、最高= 10℃)
夕方、掲示板を開いたら、昨夕に投稿された、こんなカキコにぶつかった。
こんにちは♪八岳晴耕さま
今、10日無尽をしています。。。。
そこで メンバーの仲間達から「happy birthdey 72才おめでとう^^」と言っています。今もお元気ですが…これからもずーーーとお元気でパワーアップ!!して下さいね。。。 ではsyokoでした・・・・・・そうかァ、きのうは10日無尽の日だったんだっけ!
そんな事を考えつつ、早速、次ぎの様な リターンカキコを書いて、Up-load をした。昨夜、貴女がカキコしてた頃は・・・・息子と一緒に卓球の練習から帰ってきた後、シャワーを浴びていました。今回の上京は、8日に小海に帰る予定でしたが、色々な事が重なって13日の帰海(小海に帰ること)になってしまいました。・・・・そう・・・・昨日は10日無尽だったんだヨネ!! 中嶋さん、ヤッチャンを始めとした皆さんが、ワイワイやっている場面が、沸々と目の前に浮かんで来ます! 何んか、シンミリしちゃったけど・・・・ 小海の町がとても懐かしいです! 今後ともヨロシクね!
(つづく)
2008-02-14(木) 晴 ヒュッテ 気温(最低= -12℃、最高= -3℃)
今回の上京は・・・・・・
2月8日にヒュッテに戻ってくる予定だったけど
色々な事どもが重なり合って、
凍て付いたヒュッテの玄関のドアの鍵を、
ガチャガチャと忙しない音を立てて開けたのは
2月14日の午後の事だった。
真冬に、1週間以上も留守にした後
冷え切ったヒュッテに戻って来ると、その後の処置が本当に大変である。
床も柱も壁も、氷の様にスッカリと凍て付いている為
ストーブを何時間も焚かないと
いつ迄たっても冷凍庫の中に居る様な気がしてならない。
話は変るが・・・・・
東京からヒュッテにもどって来る時
ノート型パソコンやアルミニュームのトランク etc. の自分の荷物の他に
家内が色々な食料を一杯に詰め込んで呉れた
白い発泡スチロールの箱を一つキャリアーに積んで帰って来る。
ヒュッテに戻って来ると・・・・・・
キャリアーから自分の荷物を下ろしたあと
いつもの様に発泡スチロールの箱の中身を冷蔵庫の中に移していると
一番下の底の方から、ピンク色の可愛らしい紙袋が出て来た
「何だろう?」と思って手にとって見ると
袋の口に金色のシールが貼ってあって・・・・・・
St. Valentine's Day Chocolate と
白い字が印刷してあった。
「St. Valentine's Day って・・・・・?」 と思って
・・・・・・・よく考えてみると、確かに今日は2月14日である。
「72歳にもなった僕に・・・・・・?」
と、フト羞(はにか)んだ僕だったけど・・・・・・
決して高価ではないけれど
そのチョコレートの袋を入れた家内の心が痛いほど分かった僕は
本当にシンミリとして、不覚にもふと涙ぐんでしまった。
改めて・・・・・・
「人生ってイイナ!」と思った一夕でした。
2008-02-16(土) 晴 ヒュッテ 気温(最低= 0℃、最高= 10℃)
朝ご飯を食べながら、何の気も無く、ボンヤリと庭の雪をながめていて、たまたま、小鳥の餌台に眼をやったとき、僕は思わずハッとして目を見張った。
何んと、餌台の上には、ご覧の通りの、雪の『白兎の自然の造形』があったからである。
どうです? ・・・・・・この自然の雪の造形は?
耳があり、背中に尻尾を持ち上げ、後ろ足を前方に伸ばし、そして更に驚いた事に・・・・・・ナント!・・・・・・目玉まで、チャント付いてるじゃござんせんか?
このウサギさんには、正直な話、僕は指1本触れていないのである。こんな事って、本当にあるのだろうか?
・・・・・・そのあと、僕は、本当に10分間ほど、この自然の造形の面白さに心を奪われていたが、不意に体をビクンと動かすと、 ・・・・・・『そうだ、写真を撮らなくちゃ!!!!』 と、飛び上がったのは!!
2008-02-27(水) 晴 ヒュッテ 気温(最低= -13℃、最高= -2℃)
一昨日の夕方から降り始めた雪は
今朝になって、やっと降り止んだ・・・・・・積もった雪は約 40cm !
昨夜、ベッドに入る前に、玄関の外に出て
降っている雪を手のひらで受けて見たら
雪質が重い雪だったので
目覚まし時計を6時半に合わせて
ボンクベッドの中に飛込んだ。そして今朝、
6時半の目覚ましが鳴ると同時に
僕はベッドの外に飛び出すと
寝室の窓ガラスを開けて、窓から首を出し
樹々の枝の上に積もっている雪を目にすると
大急ぎて服を着替え、
デジカメを防寒用のコートのポケットに詰め込み
これも、また防寒用の長靴を履き
玄関のドアを開けて外に飛び出すと
雪掻きスコップをてにとると
いつもの撮影定点に向かって
一目散に駆け出した。こうして撮ったのが上の写真です。
どうです、キレイでしょう?
白樺林の幹の白さと、枝の上の雪の白さとが相俟って
白銀のヒュッテの写真となりました。多分、この写真が今年の冬の
ヒュッテの写真の中で
一番素敵な写真となる事でしょう・・・・・!!
(2008-02-27 八岳晴耕撮影)