2003 10 月の高原日記

    

2003-10-05(日)    晴のち曇     自宅(都内)    気温(最低=14度、最高=21度)

 朝遅く起きて、パジャマのまま階下に降り、ダイニングルームに入ったら、とても暖かかった。今秋、初めてストーブに火が入ったのである。
 改めて、四季の移り変わりの速さに気付かされた。
 ・・・・・・何か、ついこの間まで、暑くて、ルームクーラーを入れていたような気がしてたのに・・・・・・

 よく、日本の四季の移り変わりは美しいと言われるが、60歳を過ぎ八ヶ岳の山麓に4年ほど住んでから、ようやく、その美しさに気が付くようになって来たような気がする。

 気が付くと、今日はもう10月の5日。
 今月に入って、まだ、この高原日記をつけていないのに気が付いて、今日、新しいページを開くことにした。
 改めて、ここ数日間、とても忙しかったのに気が付いた。

 ところで、最近は、ボランティア活動も出来るだけ範囲を絞る事にした。
 アッチモコッチモ・・・・・・と思うと、自分の時間がどんどんと削られて、何か生活自体がガサガサと落ち着きが無くなり・・・・・・四季の移り変わりにも気が付かないような、上滑りな生活を送っている自分に気が付いたからである。

 今更、見栄を張るような年頃でもないし、おカネが有り余っている訳でもない。
 ・・・・・町の中を散歩していても、キチョウやイチモンジセセリが道端の見捨てられたような花で吸蜜しているのに気が付いたり、街路樹の1本の樹が、雀たちの夜の宿になっているのに気が付くような、沁み々々とした生活を送りたいと言うのが、本音である。

 そう気がついたら、今迄、半分義理でとっていたような雑誌や、各種の会員をやめてもいいような気がして来た。

 ・・・・・・兎に角、自分の心の中を静かに見詰める事が出来るような、シンミリした生活を送ること。

 そんな事を改めて沁み々々と考え始めた、今日この頃である。

      

       
 2003-10-06(月)     曇のち雨     自宅(都内)     気温(最低=15度、最高=21度)

 昨夜、急にマリから電話があった。
 ・・・・・・何事かと思ったら、彼女のお母さんの友達とそのご主人のオーストリア人を招いて、おでんパーティを開いているから、遊びに来ない?・・・・・・という電話である。
 「エーーーッ? 今ちょうど、晩御飯食べるところだったんだぜ〜〜〜!!」
 と言うと
 「晩御飯食べてから来ればいいじゃん・・・・・・!!」と、人懐(ひとなつ)こい声で言う。
 マリは、僕がもう絶対に来るものと、決めてしまっているようである。

 「・・・・・・ウーン、出掛けてみてもイイケド・・・・・?」というと
 「じゃあ、待ってるからね〜! 絶対に来てよ・・・・・・」と元気な声が受話器の中から聞こえると
 「ガチャリ・・・・・・」と受話器を置く音がして、電話は切れてしまった。

 それから小一時間ほどしてから、マリの家に出掛け、2階に案内されてみて驚いた。
 大きな座敷テーブル2脚の周りに集まっている 12〜13 人の人達の顔がそこにあったからであるをみて驚いた。
 おとといの午後、例の消防署のお神輿を担いでいた面々がそこにいたからである。

 ・・・・・・でも、気が付いてみると、一行は皆、僕と同じ小学校をでた人達ばかりなんである。
 それが分かると、もう、勝手知ったる他人の家・・・・・・のような地元感覚で、僕は11時近くまで、マリからの電話にあったオーストリア人夫妻や同窓の中間達と、夢中になってクッチャベッテいた。

    

  地元小学校の同窓会のような消防団員のパーティ
 右から3人目がマリ、5人目がオーストリア人のクラウス・・・・・・
 8人目がクラウスの奥様と、ミッチャン(9人目)でした。
 それから、左端は、小学校時代の同級生の三村団長です!!

   

 オーストリア人のクラウス夫妻との話は、楽しいだけでなくて、オーストリアについて、色々な事を学んだ次第である。
 それにしても・・・・・・いつも思う事だけど、僕ってどうして、こうも素晴らしい人達と友達になれるんだろう?
 今夜も夜の11時くらいまで話している間に、僕はこのクラウス夫妻が、人間的にとても優しい人達であるのを知り、スッカリと打ち解けてしまった。
 未来の事は分からないけど・・・・・・このご夫妻とは、いつまでも素敵な友達でいられるような気がします・・・・・・

 人生って、何んて素晴らしいンだろう・・・・・・!!

      

      
2003-10-08(水)    晴のち曇     自宅(都内)    気温(最低=12度、最高=19度)

 もう一度、自分の生き方を見詰め直してみよう・・・・・・!
 最近の僕は、沁み々々とそう思う事がある。
 ・・・・・・事の起こりは、毎日毎日の生活がやけに忙しいからである。

 それもその筈、幾つかのボランティア活動や各種の会員になっている為に、次から次へと会報が送られて来たり、色々な催し物の案内が来て、何かがあると、僕を引っ張り出そうとするからである。
 もう少し具体的に言うと、僕達が持っている一日の時間は24時間と決まっているので、とてもじゃないけど全部の会報を読む時間が無いし、支払う会費もトータルすれば、年額相当な金額になる・・・・・・まあ、そんな事を考え始めたからである。

 一時期は、日本鱗翅学会、日本蛾類学界、日本野鳥の会をはじめとして、幾つかの音楽家の後援会・・・・・・などなど、15程の会の会員になると同時に雑誌も毎月6誌を購読し・・・・・・その他に幾つかのボランティアサークルに入っていたので、本当に大変な手間がとられていたのである。

 そこで、一度、自分の人生を見直す事を考えて、Special Olympics など、どうしても必要なものだけを残して、あとは、全ての会から足を洗う事にした。

 今、こうして、余計なしがらみみたいなものをキレイに取っ払ってしまうと、真夏の日の薪割りのあと、素っ裸になってシャワーを浴びたような爽やかさを感じる。

 ・・・・・・そして、今まであった、数多くのタイトルみたいなものは、本当に自分にとって必要なものは殆ど無く、その大半が見栄の為に会員になっていた様なものだった事に気が付いて、今更ながらに自分自身になりきっていなかった姿に驚いている次第である。

 


2003-10-09 (木)    曇     自宅(都内)    気温(最低=13度、最高=20度)

 最近、僕は極力本を買わない事にしている。
 理由は簡単・・・・・・”お金”がないからである。
 それと同時に、本を買い続けていくと、必ず家の中が狭くなり、本を処分しなければならない日が来るからである。

 もう、200 〜 300 冊の本を何回処分した事だろう?
 ちょっと思い出しただけでも、2〜3回バザーなどに寄付した記憶があるが、僕が持っている本が語学関係の本が多い為、バザーなどでも、捌きにくいのが分かって来たので、最近は、ほとんどの場合リサイクルに出す以外に、処分する方法が無い事が分かって来たからである。

 本を含めて、余計なものは買わない事。
 ・・・・・・それから、使わないものはドンドンと捨てる事!
 それを実行し出してから約2年・・・・・・最近では、ほんの少しだけれども、本棚に余裕が出て来るようになって来た。

   
 ところで、今日の午後の事であるが、散歩に出掛けた通り道のチョット古ぼけた本屋に入ったら、ヘルマン・へッセの本を見付け、一瞬・・・・・・
「どうしようかな?」
 と思ったけれど、その本のページをパラパラとめくっているうちに・・・・・・とうとう財布から、千円冊2枚を出してしまった。


    

 僕は、ヘルマン・ヘッセが大好きである。

 本屋の親父さんが、カバーをかけてくれた本を受け取ると、もう駄目・・・・・・
 近くの Velice に入って、¥ 199.- のカフェラテを注文をすると、もう夢中になって2時間ほど、その本を読んでいた。

 家に帰ったら、(この本、何処に置こうかな?)と、本を手にウロウロするのは分かっている癖に・・・・・・!!

    

     
2003-10-10(金)   晴    自宅(都内)    気温(最低=12度、最高=21度)

 午前11時45分、勝手口の脇に掛かっている最高最低温度計を覗いたら、水銀柱は 20 度を指していた。

 今日の最高気温はきのうよりも高くなりそうだ・・・・・・
 空を見上げると、近くのマンションの真っ白い壁の上の空は、真っ青で抜けるような青さ・・・・・・素晴らしい秋日和である。

 余り気持ちがいいので、デジカメを持ち出して、台所の勝手口から門に通ずる通路の写真を撮ってみた。
 ・・・・・・大好きな千両の実が、少し色付き始めたからである。

    

       

 我が家の門の近くには、沢山の千両が植わっている。
 ・・・・・・もともとは、10年ほど前に小さな株を駅前の花屋さんから買って来て、植えておいたら、ドンドンと株が増えて、いつの間にかこんな風になってしまったのである。



    

 千両の実がなる期間はとても長い。
 今頃から、実が赤くなり始め、お正月の頃が一番美しい・・・・・・!
 そのあとも、赤い実は緑の葉の座布団の上に、いつまでも鎮座ましまして、6月近くまで、美しい姿を楽しむ事が出来るのである。 

 ホント・・・・・・誰かの言葉じゃないけれど・・・・・・”お金”は無くとも、我が家は本当に千両屋敷なんです・・・・・・ハイ!

    
 夜、寝る前に2階の北側の窓の雨戸を閉めようと思って、障子を開けたら、灰青色の晴れた空に薄い乳白色の鱗雲(うろこぐも)がとても美しかった。
 「・・・・・・・」
 静かな美しさに、暫し時を忘れていた僕だったけど、今夜が中秋の名月だった事を急に思い出すと、サンダルを履いて外に出てみた。
 空を見上げると、薄曇の中天にまん丸なお月様が静かに懸かっていた。

    

     
 今日の月齢は15日。
 日付は、10月10日だが、旧暦で言えば9月だから、中秋の名月とは・・・・・・まさに今夜の月のこと!!
 耳を澄ますと、数匹のエンマコオロギの声がする。
 きっと、川公園の花壇の囲いのレンガの隙間にでもいるのだろう!

 ・・・・・・中秋の名月にエンマコウロギの声。
 久方振りに沁み々々と耳を傾けた、都会の秋の風物詩である。

     

      
2003-10-11(土)    曇     自宅(都内)    気温(最低=14度、最高=22度)

 久方振りに、時間的にユックリとした一日。
 ・・・・・・本当は、下高井戸シネマに「北京バイオリン」を見に行きたかったのだが、電話を掛けてみると、何んときのうで終わりとの事。 仕方なく、急遽、予定を変更して、前から一度やったみたかった、善福寺川を遡ってみることにした。

 今迄、何回か道が細くなる途中まではマウンデンバイクで、行ったことはあるのだが、そこから先がどうなっているか、一度行ってみたかったからである。

 午後3時。
 自宅(都内)を出てから、蚕糸試験場、堀の内のお祖師様を経て、荒玉水道道路を下って善福寺川に出た所で右折して、そこから川沿いに善福寺池にまで遡るコースである。 以前、この川は生活廃水で、汚濁され悪臭を放っていた事があったが、最近では、沿線の行政区が環境保全に力を入れるようになって来た為、水質も良くなり、今では、沢山の鯉やカルガモの群れが見られる様になって来ている。

      

    
 ・・・・・・さて、そこから約 4km 程さかのぼった・・・・・・一番怖れていた例の「道幅の狭い通路」の所であるが、今日、走ってみたら、例の水道塔の見える入口の所から環状8号線に至るまでの約 500m だという事が分かった。

 そして環状8号線から更に遡る事、約 3km ・・・・・・やっとの事で、池に辿り着き、時計を見ると4時半ちょっと過ぎ。
 本当に、何年か振りの善福寺池でした。

    

   
  帰りは、青梅街道を利用して、阿佐ヶ谷の並木通りに出、「すずらん通り」の Doutor で一休み・・・・・・
  \ 210.- のカフェラテを飲みながら、おととい買ったヘッセの本を読むこと暫し・・・・・・
  「・・・・・・」
  隣のカプルが席を立ったのに、ふと気が付いて、通りを透かして見ると、外はもう夕闇が迫っている模様。
  「&%$#”・・・・・・!??」
  僕も慌てて本を閉じる事にしました・・・・・・

  ・・・・・・そこからは、人通りの少ない裏道を懐中電灯の明かりを頼りに、ペダルを踏む事20分。
  我が家に着いたのは、午後の6時5分前。
  もう、あたりには夜の帳(とばり)が降り始めていました。

  本当に素晴らしく健康的な半日でした・・・・・・

     

     
2003-10-13(月)   晴のち豪雨   自宅(都内)  気温(最低=16度、最高=21度)

 朝のうち、素晴らしい秋晴れだったのに、午後2時過ぎに突然の豪雨になった。
 テレビによると、1時間の降雨量は 57mm だとかで、これは東京に於ける史上2番目の豪雨だそうだ。
 僕はたまたま、その時間に駅前のコーヒーロードで、光久寺に疎開をしたSさんに会う約束をしていたので、その喫茶店まで雨の中を歩いて行ったが、我が家を出てからものの 100m も行かないうちに、ズボンの裾はグショ濡れ、靴の中も水浸しになってしまった。
 コーヒーロードに着くと、もうSさんは来ていたが、彼もまたビショ濡れで、2人で思わず「オヤオヤオヤ」と笑い合ったものである。
 2人の話題は、もっぱら、鹿児島の三浦先生の話が中心だったが、その話題に関連して、
 「ねえ、一つお願いしたい事があるんだけどさ〜」と前置きして
 僕のHPに「馬でも分かる”空”のお話」という、色即是空の「空」に関する書物がアップロードされているんだけど・・・・・・そのプリントアウトがあるので、是非、読んでみてくれませんか?・・・・・・と訊いてみると
 「ええ、差し支えなかったら、読ませて下さい・・・・・・」
 と言って下さったので、持って行った分厚いフォルダーを1冊、置いて来てしまった。

 と言うのは、彼の家は曹洞宗の檀家であり、今迄色々と話して来てみて、僕は彼がかなりの在家信者であると・・・・・・思っていたからである。

 果たせるかな、僕が書いた本が、「空」(くう)に関する本だという事が分かったトタン、彼の口から、「空」に関する色々な言葉が飛び出して来たが、中でも
 「ねえ、僕は思うんだけどさ・・・・・・「空」っていうのは、この世界の森羅万象の一切に当てはまる壮大な世界観だと思うんだけど・・・・・・」
 ・・・・・・には、本当にビックリしてしまった。
 何故かと言うに、この言葉こそ、「馬でも分かる”空”のお話」のメインテーマだからである。

 本当に、何んていう事だろう?
 この世の中の不思議さ・・・・・・????

 この巡り合せは、単なる偶然にしか過ぎないけれど、余りにもヨク出来すぎている・・・・・・そんな感慨を持ちづ付けた今日の一日である。

   
 夜7時のTVニュースによると、今日はアチコチで風水害があったようである。
 東京赤坂の目抜き通りでは、車がタイヤ半分位の水の中を走っていたし、横浜か何処かでは、坂道の下水の水が溢れて滝のようだったし、千葉県か茨城県のある町では、竜巻みたいな突風が起きて、2件ほどの民家の屋根が吹き飛んだんだそうな・・・・・・そんな画面がTVの画面で大写しになっていました。

     

     
2003-10-14(火)   雨    自宅(都内)  気温(最低=12度、最高=27度)

 僕は喫茶店が好きである。
 ・・・・・・我が家から歩いて20分以内の所に3〜4ヶ所の行き付けの喫茶店があるが、最近はTACの近くにある、Veloce に時折り顔を出している。

 今日も雨の中を、Veloce まで行ってきたが、その目的はお茶やコーヒーを飲みに行くと言うよりは、殆どの場合、本を読みに行くのがその目的である。

 この事を友人や知人に話すと、「よくあんなウルサイ所で・・・・・・!!」と笑うが、雑音の中に居ながらも、意外と落ち着いて本が読めるから不思議である。

 今日も行きがけに、似たような事を知人に言われたので、店の中のイスに腰掛けたとき禁煙席(僕はいつも禁煙席にしか席をとらないので・・・・・・)に坐っている人達の中の何人くらいが本を読んでいるかを勘定してみた。
 そしたら、僕を除く21人中15人の人達が、結構な話し声の雑音の中で、静かに本を読んでいたからである。
 この数字には、本当にオドロイタ次第である。
 ・・・・・・と言うのは、僕を入れたら22人中17人の人達が本を読んでいることになるからである。

 全く、世の中には同じようなヤツが沢山居るものである。
 というよりか・・・・・・何んか、とても不思議な気がします・・・・・・
 

 ちなみに、僕が読んでいた本は秋月龍眠著の「在家禅」でした。

    

      
2003-10-15(火)   晴    自宅(都内)    気温(最低=12度、最高=19度)

 朝、家の前を掃いていたら、アスファルトの道端に直径 9mm 程の丸い焦げ茶色の土塊(つちくれ)みたいなものを見つけた。
 「オヤ・・・・・・何んだろう?」
 と思って、よく見ると、サザンカの実だった。
 我が家のサザンカの木からこぼれ落ちたものらしい・・・・・・
 「それにしても、何んだって、また今の時季に・・・・・・?」
 ・・・・・・思わず、僕は、ハテ?・・・・・・と考えてしまった。
 と言うのは、あと1ヶ月もすれば、もう、今冬の花が咲き始める頃だからである。

 そこで、我が家のサザンカの木の傍に行き上を見上げると、ドウダロウ?
 もう大きくなった花の蕾と一緒に沢山の実が一緒になっているじゃありませんか・・・・・?
 「エ〜〜〜ッ、どうしてエ?」
 僕は思わず唸ってしまった。
 ・・・・・・5〜6月近くで、花期の終わっているサザンカの実は、もう当の昔に落ちてしまっていると僕は思っていたからである!!
 ・・・・・・・
 ・・・・・・・
 今年の花と、前年の実が一緒になっている植物があるなんて・・・・・・!!
 思わず、目から鱗が落ちたような気がしたものである。

 **************

 夕方、散歩に行こうと思って、階下の居間に入ったトタン、僕は思わず足をとめってしまった。
 斜めに射しこんでいる静かな陽光が、とてもキレイだったからである・・・・・・!!

   
 

     
 余りの美しさに暫し(しばし)、我を忘れていた僕は、急に気が付くと、慌てて、その夕陽をデジカメに納めた。 ・・・・・・それが上の写真である。

 秋の日の夕方の陽光には、あの夏の日のカッカとしたような力強さは無い・・・・・・
 ・・・・・・寂々とした静けさを思わせるような、かすかに消え往く光が残っているだけである。
 「美しい・・・・・・!」
 本当に暫くの間、呆然と移ろい行く日の光を眺めていた僕・・・・・・

 秋二題・・・・・・の今日の日記である。

       

     
2003-10-16(木)    晴    自宅(都内)

 午後6時半から、神田神保町の区民会館で、Special Olympics の2003年第2回のボランティア・オリエンテーションが開かれたので、それに参加した。
 久方振りに降た、水道橋の駅。
 ずっとずっと昔、神田の古本屋街に足を運んだ頃とは、スッカリと様子が変わってしまっており、会場に着くまでに、何回か道を訊かなければならなかった。

 6時半の開会の後、一番最初に顔馴染の中西スポーツ委員長の挨拶があり

     
 

   
 続いて、バスケットの上谷理事より、「ゼネラルオリエンテーションとは」と題したお話があったが、普段とても静かな上谷さんが、あんなに熱弁を振るったのを見たのは初めての事・・・・・・物凄い迫力のあるスピーチだった。
 ・・・・・・その話の中で

● アスリートは選手とは違う。
   選手は選ばれた人達であるが、アスリートは、知的発達障害のある8歳以上 (日本では6歳いじょう) の人達で、日常的なスポーツのトレーニングと競技会に参加する人達を指す。

● Special Olympics の special の意味は、
   「特別な」というよりも、「とっておきの」 という意味の方が、遥かにSpecial Olympics の現実の姿に近い。

 ・・・・・・という話があったが、とても感動的な話だった。

    
 最後に、2005年スペシャルオリンピック冬季世界大会のヘルシーアスリート運営委員長で、広島国際大学(知的障害カウンセラー)の伊藤先生から、「スポーツ指導のための知的障害の基礎知識と対処法」についてのお話があったが、この話もとても面白く、特に「アンとサリー」のクイズが面白く、帰宅後、我が家で、そのクイズを我が家の息子にも出してしまった程である。