2001 年 9 月の高原日記

    

2001-09-01(土)      晴          ヒュッテ → 自宅

 今日は中野に帰る日。
・・・・・・今朝は、頬に当たる風も涼しく、とても爽やか・・・・・・・・駅に着くと、澄んだ空気の中に駅舎がとてもキレイだったので、切符を買ったあと、渡辺歯科医院の脇まで戻り、駅のトンガリ帽子が画面の中央に来るようにして写真を撮る。




 ・・・・・・そして・・・・・・いつものように、11:08 小海駅発の小淵沢行きの2両編成の列車に乗った。
 小海線はディーゼルカーが走る単線のローカル線である。
 静かで、長閑で、のんびりしていて、僕は、この高原列車が大好きである。
       

 ・・・・・・・と・・・・・・発車してから 15 分後、海尻の駅に着いたら、前輪をはずしたマウンテンバイクを担いだ若者が二人乗ってきて、そこしか空いてなかった長いソファーの座席に座った。
 「あれ〜、マウンテンバイクだあ・・・・・・・!!」
 ・・・・・・3日前に、イエローカラーのマウンテンバイクを注文したばかりの僕にしてみれば心中穏やかならぬものがある・・・・・・!!
 暫くの間、僕は、(いいな・・・・・!!)と思いつつ、その二人のマウンテンバイクを眺めていた。

 ・・・・・・と、その次の次の信濃川上の駅に着いた時のことである。
 大勢の乗客がドヤドヤと乗り込んできたので、客席は急に込みだしてきた。

 すると、その二人の若者は、自転車をヤッコラサと持ち上げると、僕の座席の脇の通路に置き
 「・・・・・・すいません、ここに自転車置かして貰っていいですか・・・・・・?」
 と、立ったまま僕に声を掛けた。
 「ああ、いいよ! ・・・・・・でも、どうして立っちゃったの、貴方達? 座ってればいいのにさ・・・・・・!」
 と、僕が言うと
 「自転車が邪魔になって、ほかのお客の迷惑になっちゃうもんですから・・・・・・」
 と、赤っぽいTシャツを着た男の子が言った。
 「あ、そう? ・・・・・・・いいよ、いいよ! それじゃあ、ここに座ったらいいじゃない・・・・・・・!」
 と言って、前の座席に置いてあったリュックサックを網棚の上に上げて、言うと・・・・・・
 「あ、いいんです・・・・・・・!」
と赤いTシャツ。
 「空けといても勿体ないから、座ればいいのに・・・・・・」
 と言うと
 「そうですか・・・・・・・それでは、失礼します・・・・・・・」
 ・・・・・・座ってみると、赤いTシャツは顔が健康そうに日焼けしている。
 「貴方達、何処から来たの?」
 と聞くと
 「岐阜からです」と赤シャツ
 「エーッ、岐阜からあ? いつ出て来たの・・・・?」と僕。
 「今朝です・・・・・」
 「エーッ、ホントかよ・・・・・・・・自転車って、そんなに早いのかな・・・・・・?」
 「いえ、野辺山までは車で来たんです」
 ・・・・・・僕の右手の通路にたっている相棒が、列車の振動に合わせて揺れ動く自転車のフレームを押さえながら言った。

 ・・・・・この二人の話を聞いてみると、今回の自転車旅行というのは、こういったものらしい。
 まず、今朝、車の上にチャリンコ2台を載せて、岐阜を出発し、中央高速と国道141号線を利用して野辺山までやって来て、標高の高い野辺山から標高の低い小諸方面に向けて坂をドンドンと下って来たらしい・・・・・・・・
 ところが、あんまり遠くまで行ってしまうと、野辺山まで帰るのが大変になるので、途中、適当なところで切り上げもとの方に戻ろうとしたら、道は延々とした上り坂。
 しかも、国道141号線を走る大型トラックなどが、物凄い排気ガスを出しながら、次から次えと自転車のすぐ脇を通り抜けるため、排気ガスまみれの上り坂に嫌気が指し、途中、海尻の駅からこうして列車に乗り、このまま、この列車で清里まで出向き、あとは清里を見学してから自転車で野辺山まで戻り、野辺山で自転車を車に積んでから、岐阜まで戻るという日帰り旅行だと言うのだから、オソレイリヤノキシボジン(恐れ入谷の鬼子母神)である。
 やはり、若いって言うことは素晴らしい・・・・・・・・
 僕は、彼らの瑞々しい(みずみずしい)心の健康さが、(とてもいいなっ!)って思った次第である。

 「ところでさあ、僕もねえ・・・・・・たった三日前なんだけど、これと同じような自転車を買ったんだよね・・・・・・」
 と言ったら、
 「エッ、ホントですか〜?」
 と二人は、思わず驚きの声を上げた。
 「うん、ホント、ホント・・・・・・」
 と言ったあと、8月29日に Cainz home で黄色いマウンテンバイクを買った話をし
 「・・・・・・・って言う訳でさあ、その自転車は一週間くらいしてから、入荷するんだってサ・・・・・・・・」
 って言うと、今度は、マウンテンバイクが三人に共通の話題になり、ああでもないこうでもない・・・・・・という具合に、話に花が咲き、途中で僕が
 「・・・・・・僕は、もともと東京の人間なんだけど、この八ヶ岳一帯が大好きでさあ・・・・・・その黄色いマウンテンバイクが手に入ったら、そいつで山ン中を走ってやろうと思ってさあ〜・・・・・・・」
 って言うと、赤いTシャツが
 「いいなあ、こんな所で、一泊とかして走れたら・・・・・・・ウラヤマシイですよ・・・・・・・」
 ・・・・・・・その言い方が、余りにも、開けっぴろげで、爽やかだったので・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 「あ、そんなに走りたいんだったら、僕ンちに泊まって、走り回ったらいいよ・・・・・・」
 と言うと、赤シャツは
 「はあ・・・・・?」
 といって、首を傾げた。 ・・・・・・・瞬間的に、僕の言った言葉の意味が分からなかったらしい・・・・・・・・
 そこで、僕はもう一度言った。
 「いや、そんなに、この辺が好きだったら、1泊でも2泊でも、僕の家に泊まって、そこいらを走り回ってから、岐阜に帰ればいいのに・・・・・って言ったんだよ・・・・・・・宿泊費はタダでいいよ! タダ、タダ・・・・・・」
 ・・・・・・・すると、今度は、二人共、僕の言った意味が分かったと見えて、二人共、お互いを見つめあい、目を大きく見開くと同時に首を細かく左右に揺すり、両肩を少し持ち上げて、大きく息を吸い込んだ。
 ・・・・・・それは、心の中で
 「オッドロイタネ〜・・・・・・! この人ホンキで言ってるのかな〜? ねえ、どう思う? お世話になっちゃっていいのかな? 悪い人ではないようだけど・・・・・・・・・」
 ・・・・・・・・・・・
 彼らの心の中の気持ちが分かるような気がしたので、僕は言った。
 「あ、心配しないで・・・・・・・! 何も、貴方達が初めてじゃないんだから・・・・・・僕の家に泊まるのは・・・・・・・・・ 実はね、去年の事なんだけど、三重県の若い女の子が二人、僕の家に泊まりに着たんだよね。 それで、とても楽しかったらしくて、ことしも来たいって言ってたんだけど、この間の11号台風にぶつかって、お流れになっちゃったんだよね〜!」
 と、Masayo と Hitomi の話をすると
 「とても嬉しいんですけど・・・・・・ほんとにいいのかなあ?」
 と二人はまだ思案顔、 そこで・・・・・・・
 「ホントに構わないよ。 でも、家族が来てる時とか、他に先約のお客さんがいる時は、ダメだけど・・・・・・・・・・・・・・・・」
 というと、赤いTシャツが冗談半分に言った。
 「そんなこと言うと、ホントに行っちゃいますよ・・・・・・!!」
 「ああ、全然、構わないよ・・・・・・・でも、来る時は一つだけ条件があるんだよね。 泊まりに来る人は、シーツと枕カバーとパジャマは持ってくる事・・・・・・・ それは、男でも女でも皆んあ同んなじ!!」
 「・・・・・・・?」
 二人は、一瞬、目を見合わせていたが、すぐに二人共、異口同音にこう言った。
 「あ、じゃあ、俺たち寝袋もってきます・・・・・・寝袋じゃダメですか?」
 「寝袋? ・・・・・・ああ、大歓迎だね・・・・・・・ 寝袋だったら、2泊でも3泊でもいいよ! お互いのスケジュールが合えば・・・・・」
 ここまで言うと、二人の顔はパッと輝くと同時に
 「ヤッター!」
 と、明るい声で言った。

 それから、暫くしてから、その若者二人は清里の駅で下車をして行ったが、僕が別れ際に、自分の名刺を二人に渡したのは勿論のことである。
 ・・・・・・すると、名刺を、チラッと読んだ赤シャツがすぐに言った。
 「あ、メールとホームページの両方があるんですね。 じゃあ、メールを送ります! 汽車ン中で出会った男です・・・・・・って」
 「有難う! 僕も返事を出すよ。 でもさあ・・・・・・・こうして、折角、出会ったんだから、この出会いを大切にしていこうよ・・・・・ねえ!」

 汽車が動き出すと、改札口のそばで名刺を読んでいた二人は、目を上げて僕の方を見た。
 目が合ったので、僕が小さく手を振ると、二人の若者も手を振って、ニッと小さく笑った。

 その笑顔が、とても素敵だった。

     
 ・・・・・・・それから更に20分後、列車が甲斐大泉を出て、終点の小淵沢に近づき、例の大きなカーブを回っているとき、フト下を見ると、一面、刈入れが近づいた黄緑色の田圃が秋風に揺れていたので、デジカメの写真に収めました。
 刈入れは、あと2週間後くらいでしょうか・・・・・・・・?

 どうです・・・・・・素敵でしょう?
 

   
   

  
 中野に着いたのは、午後4時半過ぎ・・・・・・・・・空気は思ったよりずっと爽やか
 ・・・・・・・長い汽車旅・・・・・・・・・楽しかったけれど、チョット疲れました。

 はい・・・・・・・それでは・・・・・・・本日は・・・・・・・・ご苦労様でした・・・・・・・・・・チョン!!

  

    
2001-09-04(火)          曇のち雨          自宅

 午前中、駅前の不二家に生シュークリームを買いに行く途中、カーテンのマルニの”角ッコ”のところで出会頭に一人の女性にぶつかりそうになった。
 (オットットット・・・・・・!)
 危うく体ををかわして、お互いに相手を見た瞬間
 「あーっ、アヤッペ〜〜〜!!」
 「アラ〜〜ッ、八岳さん・・・・・・!」
 「何、やってるんだよ〜、こんな所でエ・・・・・・?」
 ・・・・・・僕は、懐かしさにかられて、思わず、大声で叫んでしまった。
 すると、どうだろう?
 「ちょっと待って、ちょっと待って・・・・・・」
 ・・・・・・いつものアヤッペらしく、こういい残すと、慌てて何処かに走って行き、1分ほどで僕のところに戻って来ると、肩で息をしながら言った。
 「ごめんなさい・・・・・・・今、そこに路上駐車してるの・・・・・・・!」
 「おいおい、大丈夫かよ・・・・・もう・・・・・・?」
 「うん、大丈夫、いま見てきたから・・・・」
 ・・・・・・それから、僕達は、その街角で立ち話を始めた。

 アヤッペは、往時の我々・・・・桃園第三小学校の地元のワンパク OB 共が、よく出入りしていたバー「ラムプ」のママの姪ッ子で、みんなのアイドルだった可愛らしい女性である。
 ・・・・・・僕は開口一番にこう言った。
 「ねえ、アヤッペさあ・・・・・・ラムプに Mami ちゃんっていう女の子いる〜?」
 「あら、八岳さん・・・・・・どうして、 Mami ちゃん知ってるの〜・・・・・最近、ラムプに行ったの?」
 「うん、違う! ・・・・・・・ Mami ちゃんっていう女の子が、僕のホームページの掲示板にラムプに遊びに来て下さいっていう、書き込みをしたからなんだよね!」
 「え、どうしてえ?」
 アヤッペは、目をクリクリさせて、聞き返した。
 ・・・・・・昔と変わらない、この目付き・・・・僕は可笑しさをこらえて、その間の事情を説明をした。

 
 つい、先だっての事である。
 僕のホームページの掲示板に、全く知らない女の子から、こんな書き込みがあったのである。

はじめまして。
私は東京に在住のmamiと申します。
突然の書き込みをさせて頂いたのは、中野区の実家近くの「ラムプ」というバーのことなのですが・・・・

(中略)

今は、東京にあまり来られないのでしょうか?
今も、壁には「青い蝶」が飾ってあります。

では、いつか「ランプ」で…。

 ・・・・・・要するに、昔、ラムプに入り浸っていたラムプ OB の僕に、中野に帰ったときに、チャンスがあったら、ラムプに顔を出してください・・・・・・というお誘いのメールだったのである。

 勿論、僕はすぐに返事をかいたけど、いずれにせよ、僕はこの Mami ちゃんという女性はラムプに勤めている女性だと、今の今まで思っていたからである。

    
 「・・・・・・・・・という訳でさあ、その Mami ちゃんという女性は、ラムプで仕事をしている女性だと、今の今まで考えていたからだよ」
 と言うと、アヤッペは
 「違うの、違うの・・・・・・ Mami ちゃんは、ラムプじゃなくって、丸井の角を曲がって、坂を上がって行った右側にあるダダっていうバーに勤めている女の子なの・・・・・・・だけど、ときたまラムプに遊びに来て呉れるの・・・・・・・」
 ・・・・・・と、自動車の騒音で自分の声がけされないように、アヤッペは大きな声で言ったあと、
 「・・・・・・・・八岳さんチからすぐ近くなんだから、ダダにも顔を出したらいいのに・・・・・・・・・ Mami ちゃん喜ぶわよ・・・・・・!」
 と、付け足した。
 「うん、分かった。じゃあ、今、シュークリームを買ったあと、ダダのお店のあり場所だけ見に行ってみるよ」
 と、返事をしたあと、
 「じゃあねっつ・・・・・・元気でねっ・・・・・・・」
 と言って、バイバイと手を振ったら、アヤッペもニッと笑って、バイバイと手を振り返した。
 ・・・・・・・少女っぽい、その仕草と笑顔が、とても彼女らしかった・・・・・・・ハハハハハハ!!

   

 それから、5分後、僕は Mami が勤めているダダの前に立っていた。
 (ああ、ここがそうなんだ・・・・・・じゃあ、こんど覗いてみよ〜〜っと!)
 そう、心の中で言ったあと、踝(くびす)を返そうとした、その瞬間である。・・・・・・・・そのビルの一階の奥の方の店の壁に沢山の時計が掛かっているのに気が付いた。
 (・・・・・・・エーッ、こんな所に時計屋さんがあるの〜?)
 僕は、心の中で独り言を言うと、その時計屋さんに入っていき、
 「こちらでは、分銅(ふんどう)式のはと時計の分解掃除をして頂けませんか・・・・・・・?」
 と聞いて見た。
 と、言うのは、我が家の玄関の柱に掛かっているハト時計が動かなくなってから、もう 4, 5 年たち
 「何処か近くに、ハト時計の分解掃除をしてくれる店があったらいいのに・・・・・・!」
 と、以前から気になっていたからである。
 「はい、お持ち頂ければ、見させて頂きます」
 ・・・・・・明るい笑顔の、その女性は、目が合うと清清しく笑った。
 笑顔の爽やかな女性である・・・・・・
 (あー、ヨカッタ〜!)
 ・・・・・・・僕は、物凄く嬉しかった!

 だって、大好きな、ポッポ時計を直して貰えるんだものーーーーーーっ!!

   
 ・・・・・・・でも、世の中って、不思議だよね〜!!
 だって、Mami ちゃんが、僕の掲示板にラムプのカキコをして呉れたから、この店が見付かったんだもんね〜!!


2001-09-05(水)       曇          自宅

 今朝というより、ゆうべ真夜中過ぎにメールをメールボックスを覗いたら、何んと、カナダのマリからメールが届いていた!!

Hi, Yatake-san! It's good to hear from you!
I am writing this mail from London, Canada. You must be surprised to
know that there is a city called London in Canada, but anyhow, this
is the city where I am living. I have been in London for about 10 days,
and within these days, I did everything to start my new life. Finding
a place to live in, opening the account of a bank, installing a telephone...
And anyway, now I have settled, and can write you an e-mail.

Yes, I am engaged with Haruaki! We had engagement ceremony( I don't
know how to say "Konyaku-shiki" in English) at the church which I
belong to. It was really wonderful time. We promised to get married
in the near future in front of people and God. As I came here alone,
I miss Haruaki very much, but it is my great pleasre to have a man
I love and will love for a long long time. He will visit me in November,
and might come to be with me form next April by getting a Working
Holiday Visa.


I am going to study "Thanatology(死生学)" at the college. I study this
field because I want to deepen my understanding of "life and death" before
becoming a teacher. And hopefully, I would like to help people who lost
their beloved family or are facing their own end, and are in need of care.
And above all, I want to tell my future students the importance of life and
dignity of life. I cannot explain it very well now, but I would be happy to
share what I've learned at the class with you. My class starts from next
Monday.


Well, Yatake-san, I will inform you of my address and telephone number.
If you have a chance to visit Canada, remember Mari is in London to
welcome you!


**** ***** Street, London, Ontario, Canada N6A 3A4
(5**)4**-****


 このメールを見た瞬間、僕は
 「わあ、マリからだ〜〜!!」
 と、思わず叫んでしまった。
 ・・・・・・素晴らしい彼女・・・・・・去年の春くらいまで、ずっと英文のメールをやり取りしていた彼女。
 余りにも素直で、情にもろくて、人間を愛しているマリ!!
 僕には、Hitomi とか Masayo とか Yoshimi, Masami, Keika, ........ それから、もう一人の Mari, etc. etc. ...........
 ・・・・・・沢山の素直で明るくて素晴らしい友達がいて、皆、どしてか分からないけど、僕みたいな男と付き合って呉れているけど、このマリっていう女性は、それに加えて、何か・・・・・・こう、宗教的な暖かさを持っている所があるせいだろうか・・・・・・僕は、彼女に対して
 「こん畜生めえ・・・・・お前ってヤツは、何んていいヤツなんだ!!」
 と心の中で、何回か呟いた事があるような女性だったのである。

 ・・・・・・だから、彼女とのメールのやりとりは、”E-mail exchange with Mari ! ” と題したページに、全て、まとめられていたけれど、その後、かなりの間、お互いに多忙を極め、メールの交換がなかったので、つい2ケ月ほど前のことだが、そのページへのリンクをトップページから、外してしまった矢先の事だったのである。

 ところが・・・・・・今から2週間ほど前、(忙しい彼女の事だから・・・・・・メールを出しても返事は来ないだろうな?)と思いつつ発信したメールに、このような返事が返って来たのである。
 これが嬉しくない・・・・・なんて言ったら、それこそ大嘘である。
 ・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・
 ・・・・・・そうだ、この間、リンクを外した ”E-mail exchange with Mari ! ” にリンクを張り直して、今回のメールを頭にして、また、メール交換の記録を続けて行くことにしよう・・・・・・・・!!

   

   
 このマリからのメールに引き続いて出て来たのが、次のメール。
 このメールも僕にとっては、とても素晴らしいメールでありました。
 ・・・・・・まあ、兎に角、そのメールを読んでみて下さい。
 

先日、小海線の車内にMTBを持って乗った者です。
本来カバーをするべきなのですが、ご迷惑をおかけしました。
車内でのご親切、ありがとうございました。
短い時間ながら、とても良い旅先での思い出となり、その後の行程も楽しむことができました。

名刺を頂いておきながら自己紹介が遅くなりました。
多治見市に住む者で N...... といいます。
(青いMTBで向かいの席に座っていた者です)

長野方面へはスキー、MTB、ドライブなどなどよく遊びに行くのですが、野辺山周辺も爽やかで良いところですね。
道路事情もあり、今までは木曽、白馬、安曇野へ行くことがほとんどで清里方面へ行ったのは2度目です。
日帰りでの行動が多く、八岳さんのように滞在することなど夢のまた夢ですが・・・。

また新しい自転車のことなどお聞かせ下さい。
秋にもう一度行けたらと思っていますので、その時にまた会えることを楽しみにしています。

それでは。
N...... Y.......


このメールを読み終わったトタン、
「ウワー、メールが来ちゃったよ、あの自転車のお兄ちゃんから・・・・・・・!!」
(注、 今月、9月1日の高原日記を参照願います)
・・・・・・・と、思わず、大きな声で、独り言を言った次第である。
 これで、又、一人(いや二人かな?)友達が増えちゃうかも・・・・・・・ね!

       

       
         

そして、最後に、もう一通のメールが・・・・・・・・このメールも亦、嬉しいメールでした。
・・・・・・・・・この3通目のメールは英語の達人の佐藤さんからのもので・・・・・・・・
軽井沢の別荘にご飯を食べにいらっしゃい・・・・・・・・・ですって!

・・・・・・・ところで、
ここで、本題から少し脱線してしまいますが・・・・・・佐藤さんの英語の事をチョット紹介しますと、兎に角、佐藤さんの英語は素晴らしいんであります!!
・・・・・・・・どの位、素晴らしいかって言うと・・・・・・・その当時、英語の上手なヒトが多かった Sony の中でも、佐藤さんは屈指の英語の名手で・・・・・・・・僕の記憶に間違いが無ければ、たしか、佐藤さんは・・・・・・・・当時、S社の井深社長を始めとする経済界のお歴々から成る、経済視察団が、ヨーロッパの国々を訪問したことがありましたが・・・・・・彼は、この時の経済視察団の日本側の公式通訳だったくらいの英語の使い手だったのであります。

さて・・・・・・その佐藤さんですが、上手なのは、英語だけではなくって・・・・・・・これ又、料理が実に上手なのであります。
・・・・・・・だから、このメールを読み終わったとき、僕は、またまた、
「ワーイ、やったね〜!!」
って、歓声を上げてしまったのでありんす・・・・・・・!!

八岳さん

お変りありませんか。
私、明日から日曜日まで軽井沢に行きます。今回は一人ですがもしよろしかった
ら食事を兼ねて(食事といっても男料理ですが)遊びにいらっしゃいませんか。
つもる話もありますので。もしお出でになれる場合は前日にでもあるいは当日で
もそちらのご出発前にお電話いただければ有難いです。多少とも準備がいります
ので。だいたい家におりますがもし外で薪割りでもしていたりあるいは留守で返
事の無い場合はfaxを入れておいて下さい。電話fax0267-4*ー****


・・・・・・でも、俺って、どうして、こんなにツイてるんだろ?????????

チョン!!

    

     
2001-09-06(木)         曇          自宅 → ヒュッテ         

 先月末、馬流のガソリン・スタンドで、ガソリンを入れて貰っている時に
 「・・・・・・9月末で、観光案内所の受付の仕事を辞めるだけど、辞めたら、へえ・・・・・・今度は、渓流釣りでもやるべえ・・・・・と思っているだけど・・・・・・・」
 と言ったら、トッちゃんが
 「八岳さん、それだったら、ウチの釣竿を使って呉れねえだかい・・・・・・・こんど、ここに持って来とくから・・・・・」
 との事。
 ・・・・・話を聞いてみると、昔、使った釣り道具が、まだ一式残っているが、最近は仕事が忙しくて、もう、ここ何年も釣りには行けないでいる。
 このままだと、勿体ないから、よければ使って欲しい・・・・・との事である。
 そのあとで
 「腰まで来る長靴もあるだけど・・・・・・もう、何年も使ってねえだで、ゴムが傷んじまって、こいつは、へえ、使い物にならねえだけど・・・・・」
 と、ひと言つけ加えて、僕の顔を覗き込んだ。
 「うわあ、物凄く嬉しいよ・・・・・・!!」
 ・・・・・・僕にしてみれば、こんなにあり難くて、素晴らしいことはない。

 トッちゃん、ホントにどうも有難う・・・・・・・大事に大事に使うからね!!
     


 ・・・・・・と言う訳で、それから一週間ほどして、またガソリンを入れに行った時にトッちゃんから譲り受けたのが、上の写真の釣り道具一式。
 でも、さあ・・・・・・見て見て見て・・・・・・凄いでしょう!!
 カーボン製の釣竿が2本・・・・・・ねえ・・・・・・信じられる?・・・・・・・・釣竿が2本もだよ!!
 それに、餌箱、道具箱・・・・・・今、見えてるのは道具箱の上の段だけど、下の段には、それこそもう、仕掛けが何種類も・・・・・その外にも・・・・・・毛鉤(けばり)、鉛の重りなどが沢山入ってるんだよ!!

 でも、どうして、僕って、いつも、こんなにツイテルんだろ・・・・・・・???

 ・・・・・・後は、カッチャンに連れてって貰おーーーーーーっと!!

 ワーイ!!

        

       
2001-09-07(金)            曇          ヒュッテ

 今日は、午後、軽井沢の佐藤さんの別荘にお邪魔をしました。

 ・・・・・・この別荘にお邪魔したのは、実に38年振り・・・・・・!!
 家の中に入って、すぐに気が付いたのは、壁の暖炉のレンガの上に載っていた、古いローソクのカンテラ!!

 「あ、これ覚えてる・・・・・・確か、オランダ製のものですよね〜!」

 と言うと、
 「そう・・・・・・それはねえ・・・・・・オランダ人から貰ったものなんだよね・・・・・・」
 と、佐藤さん。

 そのカンテラはどんな形をしているかと言うと・・・・・・
 よく西部劇に出て来るカウボーイ達がコーヒーを飲むブリキのコップの上部に、唐傘状の小さなブリキの屋根をつけ、ブリキの取っ手の反対側の土手ッ腹に丸い穴を開け、そこにガラスのレンズを嵌め込んだようなもので、印象的なのは、そのガラスのレンズなのである。
 ・・・・・もう出来てから100年以上の月日がたっているのだろうか・・・・そのガラスのレンズはヒビだらけで、レンズの中央部が水色、残りの部分が半透明の乳白色という非常に印象的な代物なのである。

 ところで、このカンテラであるが、38年前に佐藤さんの説明を聞いて依頼、僕はずっとオランダ製だと思っていたのだが、考えてみると、オランダ人から貰ったからと言っても、必ずしもオランダ製だとは限らない・・・・・・という事に、たった今、気が付いたのである。

 そのあとで、佐藤さんは別荘の中を案内して下さいましたが、新しく増築された寝室の周囲に1m ほどの盛り土(勿論、防水加工がしてあります・・・・念の為)がしてある為に、冬の厳寒期、暫くのあいだ留守をしても、他の部屋よりも室温が高くなっているという事が、とても印象に残っています。

 さて・・・・・家の中の紹介が全て終わると、佐藤さんは
 「じゃあ、食事にしましょうか・・・・・・」
 と言うと、佐藤さんは僕をダイニング・キッチンの食堂に座らせると、自分はひとりで台所に立って行かれ、5分ほど会話を交わす間に、クラッカーに2種類のチーズとハムを載せた前菜を食卓に運んで来て、
 「じゃあ、始めましょうか・・・・・・・」
 と言うと、自分も食卓に座り、飲みすぎで体を壊した僕にはノンアルコール・ビールを、自分はバラ色をしたワイン(・・・・ほんのチョッピリだけ、味見をさせて戴きましたが、素敵なワインでした)を手に持って先ずは乾杯・・・・・・・・

 その後で・・・・・・・佐藤さんの最初の質問は
 「前、この家に来たときには、あの時は、八岳さんも飲んだよねえ?」
 でした・・・・・・
 「ええ、あの時は、飲みましたよ。・・・・・・たしか、熊ちゃんと土肥さんとカベちゃんと佐藤さんと僕の5人だったと思いますけど・・・・・・」
 「いつから飲まなくなっちゃったの?」
 「7年前の10月の14日からですよ・・・・・・・」
 「・・・・・・そう? ・・・・・で、今は全然飲まないの?」
 「ええ、一滴も飲みませんよ!」
 「そりゃあ、又・・・・・でも、飲みたいと思わないのかな?」
 「ええ、全く思いませんね・・・・・・・・だって、飲むと苦しむだけですから!」
 「嫌いになっちゃたのかな?」
 「そんな事はないですよ。 ・・・・・・だって、ヒトが飲んでいるのを見ると、チットモ不愉快じゃないし・・・・・・・逆に、今、こんな味がしてるんだろうな・・・・・・って、口の中で味までしますから・・・・・・・」
 「そんなものかな・・・・・・・?」
 「だから、今、佐藤さんはワインとこのチーズだったら、こんな味がしてるんだろうな?・・・・・・っていう風に分かるんですよ! でも、このチーズ美味しいですね!」
 「ホント? 有難う・・・・・・」
 「ねえ、佐藤さん覚えてる? 昔、よく佐藤さんが料理の話してたの?」
 「そうだっけ?」
 「ええ、よくしてましたよ! 佐藤さんが、ときどきブルーチーズの話をしてたのを覚えてますよ・・・・・」
 「そう?」
 「それで、どんなチーズかなって思ってたけど、何年か後に、初めてブルーチーズを食べてみて、驚きましたよ・・・・・」
 「どんな風に?」
 「くさい匂いと塩っカライのに・・・・・・」
 「ハハハハハ・・・・・・・」
 「あれを、いきなり口の中にパクリと沢山入れちゃったもんだから・・・・・・」
 「ハハハハハ・・・・・・・そりゃあ、大変だよね〜」
 「ええ、それ以来、アイツだけは、どうも苦手です・・・・・」
 「ハハハハハ・・・・・・・」
 「・・・・・・でも、このチーズ、とても美味しいです」
 「そう? よかった・・・・・・でも、まだ出て来るよ・・・・・・!」
 と言ったかと思うと、佐藤さんは台所に戻り、チョコチョコとオマジナイみたいな事をしてたと思うと、2皿の料理を持って来ると、僕の前と自分の前に置き
 「・・・・・・さあ、どうぞ・・・・・」
 と言われた。
 ・・・・・その言葉に誘われて、お皿の上に幾つかのっている料理を口の中にいれたトタン、僕は言った。
 「佐藤さん、これ、凄く美味しいよ・・・・・・・」
 「・・・・・・八岳さんに、そう言われると嬉しいね! でも、これ何んだか分かる?」
 「これ? えーっと、魚だってえ事は分かるんだけど・・・・・何んの魚だか分からないですよ・・・・・・こう言った味のものって初めてかもしれない」
 「メカジキですよ・・・・・これ・・・・・・」
 「エーッ、これがあ?  いやあ、これは美味しいですよ・・・・・・」
 「そう・・・・・・よかった・・・・・・!」
 「・・・・・・ホントに美味しいですよ! ・・・・・・・・でも・・・・・・・またまた、魚の話で思い出したけど、あの当時、佐藤さんがよくアンチョピーの話をしてたの憶えてます?」
 「そうだっけ・・・・・・それで・・・・・・・?」
 「熊ちゃんが・・・・・・アンチョピー、クラッカーの上に載せて食べると美味しいわ!・・・・・・・って言ってたけど、独身時代の僕の家庭、”お米屋さん文化”にはアンチョピー文化がなかったから、全くチンプンカンプンでしたよ・・・・・・・」
 「アンチョピー文化ねえ・・・・・・八岳さんの言い方って可笑しいよねえ!」
 「そうですか? ハハハハハ・・・・・・・」
 「ハハハハ・・・・・・」

 こんな話をしているウチにも、次の素敵なサラダが出て、更にパスタに差掛かった時である。
 佐藤さんが
 「次はトマトソースのパスタなんだけど・・・・・・」
 と、料理が出て来る前に、初めて佐藤さんが料理の名前を言った。
 「・・・・・・トマトは大好物なんです・・・・・・」
 と言うと、
 「八岳さん、パスタ、何グラムにする?」
 と聞いたので
 「え? パスタを何グラムですって? ・・・・・・ヒュッテに一人でいる時には、いつも、300g 食べてます」
 と言ったら、佐藤さんがビックリして
 「エーッ、300 グラム〜・・・・!!」
 と鸚鵡返しに、僕に聞いた。
 「え、そうですよ! だって、ヒュッテに一人でいる時には、僕は他に何んにも作れないから・・・・・・・・晩ご飯の時にスバゲッティーが食べたくなったら 300グラムを硬めにゆでて、缶詰のミートソースとかイタリアンとかアサリ・ソースとかを1缶温めてパスタにかけて食べちゃうんです・・・・・・・だから、300g なんです。 でも、今夜みたいにこんなに色々ご馳走があったら・・・・・・そうだなあ、100g かなあ? 100g でいいです・・・・・・・」
 ・・・・・と言うと、佐藤さん
 「よし、分かった!」
 ですって・・・・・・
 そして、次に出て来たのが、ソーセージ入りのトマトソースのかかった硬めにゆでたパスタ。
 ・・・・・・この熱々のパスタを食べながら、僕たちはパスタのゆで方の話なんかを盛んにしていたが・・・・・・・気が付くと、話題は、いつしか僕たちの過去40年間のブランクを埋めるべく、本当に色々な話に次から次へと移っていました。

 ・・・・・夢・・・・人生・・・・生・・・・死・・・・宗教・・・・愛・・・・

 ・・・・・・正直な話、38年前・・・・・・僕たち二人が S社にいた当時、(あの当時、佐藤さんが係長で、僕がまだヒラ社員だったけど・・・・・・・)、将来、われわれ二人が、こんな風に軽井沢と八ヶ岳の山麓に住み、お互いのセカンドハウスを行き来し、こう言った話題について、沁み々々と話をするようになるなんて、一体、誰が想像する事が出来たろうか?
 ビクトル・ユゴーじゃないけれど、
 本当に・・・・・・・事実は、小説よりも奇なり!・・・・・・である。

   
 ・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・
 それから、2時間ほど経った午後の9時半過ぎに、僕は国道18号線から、141号線に入り、真っ暗な道をしんみりとした気持ちでハンドルを握っていたけど、・・・・・今夜も、又、生きているってホントにいいなって沁み々々と思ったしだいである。

 ・・・・・・と、佐久市に入り、とあるスーパーの前を通った時のことである。
 二人の若いカプルがアイスクリームを食べながら、楽しそうに話しているのを見た僕は、ふと、佐藤さんの家でデザートの焼きバナナを食べた時の事を思い出して、クスクスと笑い出してしまった。 
って言うのは・・・・・・フライパンで焼いたバナナの上にホントに美味しいドレッシング(これって、ドレッシングって言うのかな?)のかかったデザートを
 「佐藤さん、これ、ホントに美味しいよ・・・・・・!!」
 って、言いながら食べていたら、突然、佐藤さんが小さな子供みたいに
 「あ、八岳さん、忘れた、オマジナイ、オマジナイ・・・・・・!!」
 って言ったかと思うと、台所の奥に走るようにして行ったかと思うと、すぐに引き返してきて、何か粉みたいなものをパラパラと、そのドレッシングの上にかけると、アラ、アラ不思議、アーラ不思議!!
 突然、そのドレッシングが倍くらいに美味しくなっちゃたのである。

 その味が、余りにヨカッタので、佐藤さんからスプーンを借りて、そのドレッシングを舐めるようにキレイに食べちゃったら、佐藤さんが可笑しがって
 「八岳さんに、そんなに気に入って頂いて、ホントに光栄です・・・・・・!」
 って、嬉しそうに笑っていたのが、とても印象的でした。

 
 今夜の事で印象的な事が、もう一つ・・・・・・!
 佐藤さんの家に着いたのが午後の4時過ぎ。
 夕食を食べ始めたのが5時半くらい。
 食べ終わったのが8時半くらい。
 ・・・・・・ってえ事は、晩御飯の長さが3時間くらいだったんだ〜
 色々と話をしながら食事をしていたとはいえ、3時間とはねえ・・・・・・!!

 ホントに楽しい一夕でした。 佐藤さん、ホントにご馳走様でした!!

   
(今日の日記は、大急ぎで書いたので、後日、”テニオハ” などを訂正する予定です)

 

 以下は、後日、佐藤さんからメールで伺った当日のメニューでした。

1。アンテイパスト

1ー1 カナペ=ゴルゴンゾーラ、ブリー(いすれもチーズ)、ハム

1ー2 カルパッチョ(めかじき、ルッコラ、パルメジャーノ、オリーブオイル、バルサミコ)

2。サラダ

レタス、玉ねぎ、にんじん、セロリ、ガーリックそれにゴルゴンゾーラのドレッシング

3。パスタ(ソーセージ入りトマトソース)

4。セコンド=スペイン風鰹のソテー

5。デザート=焼きバナナ

6。コーヒー=イタリアンロースト

飲み物

1。non-alcoholic beer for Yatake-san. Rosso di Montalcino for me.

     

2001-09-10(月)         台風15号           ヒュッテ

 また移動速度の遅い台風がやって来た。

 お陰さまで、午前中にする予定だった、楠本さんと井出教子さんの為の「ホームページの作り方」の講義は午後1時半から始めることにした。

 ・・・・・そもそも、僕がなぜ、楠本さんと井出さんに「ホームページの作り方」の講義をすることになったかと言うと、その理由は次のとおりである。
 ・・・・・・前にも、この日記の中で、ほんのチョットだけ触れたことがあるが・・・・・・僕は、今月末をもって、観光案内所の仕事を辞めさせて頂くことになっている。
 その僕の後任に決まったのが北相木村の井出教子さんである。
 ところが、ここで問題になったのが、僕が今まで手掛けてきたホームページの仕事である。

 と言うのは、これから、この案内所の仕事を交代で勤務する楠本さんも、井出さんも、ホームページ作成の仕事に関しては、全くの未経験者だからである。
 こうなってみると、残された解決方法は、たった一つだけ・・・・・即ち、この二人に対して、至急、ホームページの更新作業が出来るように、講義をすることである。
 その第一回目の講義が今日の午後、案内所で行われたと言う訳である。

 今日の講義の内容は、インターネットとは何か?
 インターネットの仕組み。
 Web site (=ホームページ) とは?
 ホームページをどのようにして作るか?
 アップロードとは・・・・・・等々、

 約2時間にわたる座学はアッと言う間に過ぎてしまったが、次回からは、ホームページを作る実際の作業訓練である。

 でも、とても嬉しかったのは、二人とも、この講義を一生懸命に聴いて呉れることである。

     

 夜、今日はカナダにいるマリの授業が今日から始まる事に気が付き、彼女宛にメールを発信した。
 その内容は下記の通りである。

Dear Mari :

Thank you for your mail and I was so happy that I would be able to resume our communication once again as we did in the past.
In your last mail you told me that your study would begin ON MONDAY NEXT.
A little while ago, immediately I recalled that today is MONDAY NEXT..........this is why I decided to write to you like this.

How was the first class you were in ?
It must have been exciting...............
Did you find friends already ?
I am very sure you will find nice friends any time from now, 'cause you have so fine character........!!

Would you please inform me of your first impression of the new colledge life ?
And would you please allow me to share the pleasre with me ?
But please remember............"Study first !"
You have only to communicate with me, only when you can find spare time..................REMEMBER !!!!!!!!!

Wooooooops..........Tuesday started a few minutes ago.
But still it's Monday in Canada !

Hoping this mail will find you fine and very charming as usual.............

From the othe side of the earth...........

Best regards

Seikoh Yatake

     
2001-09-12(水)       晴         ヒュッテ      

 待ちに待ったイエローカラーの自転車を、懇意にしている自動車屋さんから軽トラックを借りて、佐久町の Cainz Home に受け取りに出掛けた。

 ところがどうだろう?
 「自転車が届きましたので」
 という連絡がヒュッテに届いたので、Cainz Home まで片道 5km k?道をエッチラオッチラと出掛けて行き?
 オカシイナ?・・・・・と思って、自転車を降り、左手でブレーキをガチャガチャと鳴らし、ウシロのブレーキの動きを調べてみると、何んと、後輪のブレーキパッドが、左右均等に動かないのである。
 「・・・・・・え、どしてえ・・・・・?」
 と思って更によく調べてみると、後輪の右のブレーキパッドが動かない・・・・・・という事にも気が付いたのである。
 ・・・・・・と言うことは、どう言う事かって言うと・・・・・・・後輪の左のパッドだけがリュームを押さえるので、リュームが右パッドの方に歪められる・・・・・・というチョット異常な状態である・・・・・・・事が分かったのである。

 仕方が無いので、レジまで引き返し、その事を話すと、レジの女性はマイクで先刻の自転車担当の若者を呼び出して呉れました。

 その若者は、僕の指摘を聞くと、
 「あ、これはダメだ・・・・・・・!!」
 と言ってレンチとスパナで、小一時間ほど、右のパッドが動くように、一生懸命に取っ組んでくれたのであるが、本件は最後の最後までウマク行かず、結局、この新しい車体をもう一度メーカーさんに返品し、再度、新しい車体と交換することになってしまったのである。

 ・・・・・・・っと言う事で、僕は又々、イエローカラーの自転車の ”オアズケ” を食う事になってしまったのである。

      「・・・・ンもう、やんなっちゃうな〜! もう一週間、待つのかよ・・・・ンもう!!」

 僕は帰りの自動車の中で、大いに鼻を鳴らした次第である。

    

     
2001-09-14(金)        曇のち雨         ヒュッテ         L = 14 ℃  H = 23 ℃

 午前中、3回目の楠本さんと井出教子さんへのホームページの更新の仕方の特訓。
 今朝は、先回のインターネットへのアクセスの仕方、見方に引き続き、いきなりホームページ・ビルダーを使って、観光案内所のホームページの更新を始めた。
 ・・・・・・そして、2時間後には、新しいページの作成から、そのページへのリンクの張り方まで!!

 ・・・・・・兎に角、習うより慣れろ・・・・やってみて、それで行き詰まったら考えればいい!!

 10月まで、あと半月・・・・・それ迄の間に、二人へのレクチャーの外に、二人が将来困らないように、色々な周辺機器の接続・設定を完了させておかなくてはならない・・・・・・!!

 急げ、急げ・・・・・・・

 それにしても、二人とも、よくも・・・・・僕のようなヘッポコ・インストラクターのレクチャーを辛抱強く聞いていて呉れるものかと・・・・・ホントに頭が下がってしまう。

 兎に角、感謝!!・・・・・・・・である。

    

     

2001-09-16(日)        快晴         ヒュッテ        L = 11 ℃  H = 22 ℃

 午前中、先月末に切り倒したハンノキの整理。

 午後は、案内所に出掛けて行って、外付けの CD-RW 用の外付けドライブの接続とそれに伴うソフトのインストールと設定・・・・・・・・

 途中、マイコンピューター・フォルダーの中に新しく設置された F: ドライブの使い方がよく分からず・・・・・物凄い遠回りをしてしまい・・・・・結局・・・・・・接続・設定が完了したのは、まざに五時半間際!!

 いや、参ったさん、参ったさん・・・・・・・である!!

     

      
2001-09-18(火)        快晴         ヒュッテ    

 表の倒木の整理と薪割り・・・・・・!!
 冬がやって来る迄の間に、薪小屋の一番左の区画を割った薪で一杯にしてしまわなくては・・・・・

 気が付くと、白樺の葉は、少しずつ色を変え、ヤマザクラとカエデ類の葉も、少しづつ赤みを増している!!
 ・・・・・・松原湖高原の自然の美しさは格別である!!

    
 夜、メールボックスを覗いたら、カナダのマリからメールが届いていた。
 ・・・・・・9月10日、彼女宛に発信したメールの返事である。

Re: So exciting to hear from you..........

Dear Yatake-san,

It has been almost a week since the tragedy of NY. It is a great concern here in London.
I don't know what to say thinking about the feeling of the families of the victims and the
injureds...and I am concerned about the war which American army going to trigger off.
20th century should have taught us that war leaves us nothing but tragic emptiness,
but we are going to repeat the same thing again...

I am doing all right. Study is hard, and time flies like an arrow, but I am having a good
time here. Besides, I found several friends to talk to.

Well, Yatake-san, I am sleepy. So long for now.. I hope you are fine.
Good night. I will sleep tight......Zzzzz

Mari

 文中、

    20th century should have taught us that war leaves us nothing but tragic emptiness,
    but we are going to repeat the same thing again...

 ・・・・・の件(くだり)が、如何にもマリらしい!!

 僕は、彼女のこの優しさが大好きである・・・・・・・・・・

    

    
2001-09-19(水)       快晴        ヒュッテ       L = 9 ℃  H = 19 ℃

 今秋、ついに朝の最低気温が一桁になった。

      ・・・・・・来るぞーーーーーーっ!!

 もう、これからは、気温は日に日に下がって行く事だろう・・・・・・・・・・・・

 今日は、観光案内所はお休みの日であるが、3人が集まって、インターネットの勉強会。
 休日の日は、かかってくる電話の数もグッと少なくなるので、とても勉強しやすい。
 今日は、先回の復習とメールの送受信と、新着情報によるホームページの宣伝・・・・・に就いてでした。

 夕方、ヒュッテに帰ってから、真っ暗になって、辺りが見えなくなる迄、薪割り・・・・・・・・・・
 終わって、シャワーを浴びたら、ホントにサッパリした。


2001-09-20(木)         雨          ヒュッテ          L = 10 ℃  H = 21 ℃

 朝食後、コロボックルの本を読んだら、とても面白かった。

 夜、Hitomi よりメールが届いていた。
 ・・・・・8月21日の台風が自分の家のすぐ近くを通り抜けた為に、ヒュッテに来られなかった彼女・・・・・・
 その後のメールのやりとりで、冬が来る前に、ヒュッテに遊びに来ることになった事を喜んでいるメールである。

 Hitomi は、ボクより 10cm 以上も背が高い。
 ・・・・だけど、することなすこと、言うこと話すこと・・・・は、彼女の友達の Masayo と同じように、少女のように純真で飾り気が無い!! ボクの一番弱いタイプの女の子である。

ヤッタァー。何も予定は入れてないので今度こそ絶対行きます。楽しみだぁ。ダッチオブン知ってるょ。去年の終わりに友達のパーティに行った時、ダッチオブンで料理んを作った人に会ったの。それからまた今年一度会った時またその話になって。東京の人でダッチオブンについて話した事があったから八岳さんのメール見た時アッあれだぁ。と思ったわけなの。材料の素材のウマ味が十分にでて美味って言ってた。後片付が大変だとも言ってた気がする… とにかくスゴク楽しみ。今から、てるてる坊主つくらなきゃなぁ。いい天気になるといいなぁぁぁ
実は…今日はバースディなの(^-^)八岳さんからのメールが素敵なプレゼントでスゴク嬉しかったぁです。  (中 略)  今日は彼が休みを取ってくれたので二人で水族館に行ってきました。5時間ぐらい滞在してたの 。アシカショウ3回見てトレーニング中の1回見たの。楽しかったよ。 Masa ちゃんに言ったら爆笑でした。そんなこんなでハッピーでアクティブな1年の始まりでした。またメールします。


2001-09-21(金)           雨         ヒュッテ          L = 6 ℃  H = 11 ℃

 午前中、洗濯や家の中の片付け。

 敷布・タオルケット・枕カバー等の全取っ替え。

 電気敷き毛布を用意する。

 昼食後、きのうに引き続いてコロボックルの本を読んだら、今日も亦、夢中になって読んでしまった。
 午後3時半くらいから、ダッチ・オブンのワックス落とし・・・・・・・
 終わったのは午後7時半過ぎ。
 まあ、その大変だったこと。

 よる、H教授より Tel.


2001-09-22(土)          晴            ヒュッテ         L = 3 ℃  H = 13 ℃ 

 野辺山のKさんに電話をする。・・・・・Professor から、ヨロシク頼むと言われたからである。
 当人が不在だったので、たまたま在宅だったお母様と電話で話をした。
 勿論、面識は全然無い。
 ・・・・・・だが、話してみると、非常に教養豊かなヒトのようである。
 Professor と出会った時もそうだったけど・・・・・・初めてだというのに、音楽の話を中心に、1時間以上話をしていたような気がする。
 素晴らしい人たちとの出会い・・・・・・・人生は本当に素晴らしい!!

   
 夜、少年探偵団で野外パーティ!
 9月だと言うのに、物凄い寒さである。
 集まったのは、昆野団長以下、探偵団のメンバー10人ほど・・・・・・・それから尾山夫妻、井坂夫妻、それに僕という、初めての顔合わせ。
 ・・・・・・尾山さんの奥様の手になる「スペインの田舎料理」という美味しいポテトのパイと卵(だったと思うが・・・・・)のパイ、井坂夫妻が取ってきたキノコを入れた風間団員が作った暖かい新潟風キノコ汁、トマトサラダ、牛のステーキ、タンの塩焼き、カラカサダケの火あぶり、新鮮な秋刀魚の塩焼き、リンゴ、チキンのバタ焼き、それに沢山の飲み物・・・・・・・・etc. etc. etc.
 メチャ寒かったのは、チョット応えたけど、ワイワイガヤガヤ・・・・・・・・兎に角、暖かいキノコ汁が寒い夜には有難く、僕はお代わりを4回もした次第。
 美味しかったのが、スペイン語(?)の名前を忘れたけど、公代夫人の手作りの「スペインの田舎料理」・・・・・・・兎に角、ジャガイモの大好きな僕には、たまらないご馳走である。
 ・・・・・・僕は、大皿が自分のそばにあったのが幸いして、幾つか食べられたことである。
 そして、可笑しかったのが、最後に残った一切れを食べようとした時のことである。
 僕が左手に大皿を持ち
 「ハイ・・・・・・・ポテトのパイ、希望者はいますか? 居なければ、僕がこうして食べちゃうよ・・・・・・・!!」
 と言って、お皿の上のパイを右手でつまもうとしたら、
 「・・・・・・・あ、八岳さん・・・・・・・」
 と、僕のすぐ後ろで、男の声・・・・・・・!!
 ・・・・・・・振り向くと、いつの間にか僕のすぐウシロに忍び寄っていた昆野団長が、右手の人差し指と、親指を差し出して、僕がつまもうとしていたパイを今まさにつまもうとしているところ。
 「あ、団長・・・・・!!」
 と、僕が言うと
 「これ、美味いんだよね〜。 今、向こうから見たら一切れ残ってるじゃない・・・・・・・・”あ、残ってる!”、と思って傍まで来たら、八岳さんにやられちゃう所・・・・・・!」
 とニコニコして言った。
 「あ、ど〜ぞ、僕は、沢山食べたから・・・・・・・」
 と、言うと、
 「僕も、幾つか、食べてますよ! これ、ホントに美味しいよね〜・・・・・・じゃあ、仲良く半分づつ、と行きますか?」
 と言って、最後の一切れは団長と僕のお腹に納まった次第。

 その後、尾山氏の命名になる暖かい Labyrinth (迷宮)に入ってからのダベリング・・・・・・・・!!
 ・・・・・・話題は Labyrinth の建物(少年探偵団の別荘)のほか、建築、山野際、魚釣り、山歩き、松原湖の四季、大雪、温泉、ゲレンデスキー、山スキー・・・・・・・・等々、11時近くまで、ワイワイと大騒ぎ・・・・・・・・・・何人かの鼾が聞こえて来たのを切っ掛けに、
 「・・・・・・・楽しかったです。 どうも有難う! ・・・・・・また、皆んなで会いましょう!」

 と、挨拶をして、ヒュッテに戻って来た。

 今日も、又、素晴らしい一日でした・・・・・・・・・・チョン!

    

     
2001−09−23(日)        快晴         ヒュッテ           L = -1 ℃  H = 11 ℃

 ・・・・・・・今朝、起きてみたら、何んとなく風邪っぽい!!
 夕べの寒さにやられたのかも知れない。
 今日から、暫くの間は、健康に十分注意をして、この風邪をこじらせないようにしよう!!

 ところで、今朝は初霜がベランダの手すりに降りました。
 今日の最低気温はマイナス1度・・・・・・・・マイナス1度だ〜!
 去年の初霜は11月5日だったから、全く何んていう、違いだろう・・・・・・・今年の冬は・・・・・・・!!

       

       

   
 閑話休題
 ・・・・・・・案内所の仕事が終わってから、親和オートで軽トラックを借りて、カインズホーム迄、自転車を取りに行って来た。
 ・・・・・・・ヒュッテに着いたのは、午後8時過ぎ。

 でも、家に着いたら、どうしてもすぐ自転車に乗ってみたくなったので、辺りを一回りして来たが、月明かりも無い真っ暗な道を無灯火で走ったものだから、途中で、危なく側溝の中に落ちるところ・・・・・・・それからは、ヤバソーな所は、全部、自転車を押してヒュッテに戻って来た。
 ・・・・・・・でも、晩御飯を作り始めたのはそれからだったよ〜〜〜〜!!

    
     
2001-09-24(月)          快晴           ヒュッテ          L = 2 ℃  H = 19 ℃

 今朝、朝ご飯を食べたあと、一番最初にやったことは、昨夜、我がヒュッテの一員となったマウンテンバイクの写真をとることでした。

 ・・・・・嬉しくって、嬉しくって・・・・・・それから、別荘地の中を一回りして来ました・・・・・・ウヒヒヒヒヒ・・・・・・・!!

           

 

   

 どうです?
 黄色が素敵でしょう!
 ・・・・・・・でも、何んだか車体が、やけに重そうな感じがするな〜?

 夜、橋本旅館の中久木さんから電話があり、
 「ハヤが沢山釣れちゃったんだけど、要らない?」
 との事。
 「要る、要る、要る・・・・・今夜、卓球の練習があるので、山を下りるので、その途中で寄らせて頂きますから・・」
 と返事をして、7時半過ぎに旅館に寄ったら
 「はい、これ・・・・・きれいにサバイといたから・・・・・・」
 と言って、美しい色のハヤを一パック、持たせて呉れました。

 有難いな〜・・・・・・・!!


2001−09−26(水)          曇ときどき晴           L = 7℃  H = 19 ℃

 楠本さん宅で、皆が集まって歓送迎会を開いて呉れました。
 ・・・・・・・出て行くのはボク・・・・・・・・・入ってくるのは、井出教子さん。

 集まったのは、比佐子さん母子、ハーちゃん、教子さん夫妻、悦子さん・・・・・・それからボクの 7 人!

 ご馳走はダッチオブン料理・・・・・・人数が多いので、ボクのオブンもお手伝いをしたけど、とても楽しいひと時でした。 ・・・・・話題は、当然のことながら観光案内所を中心とした話に花が咲き、
 「この町に住んでいる事の素晴らしさ・・・・・!!」
 については、全員が、諸手をあげて、異口同音に賛同したのが、とても印象的でした。
 ・・・・・春の花の美しさ、初夏の山菜、真夏の山歩きと爽やかな風、一陣の風と共にやって来る高原の秋の素晴らしさ、紅葉とキノコ狩、寒くはあるが暖かい家の中の素晴らしさ、・・・・・・そして素晴らしいウインタースポーツとワカサギ釣り・・・・・・・・その何れをとっても、この町の自然の素晴らしさに結び付かないものは無い・・・・・・・・!!
 このような環境の中で、足掛け4年間の仕事をさせて頂き、大勢の素晴らしい人達やこの町の歴史や文化について学ぶ事ができた幸せは、本当に筆舌に尽くせないものがある。
 ・・・・・いつも思うことであるが、僕という人間は、何んという幸せな人生を送っているのだろう!!
 改めて、その感を強くした、今日のひと時でした・・・・・・・

 ところで、ここで話は変わるけど・・・・・・・・
 今回も前回に引き続き、あの豚のバラ肉の美味しかったこと!!

 普段、余り肉を食べない僕だけど、ダッチオブンで蒸した豚バラは大好物である。
 ボクが食べたのは、これも大好きなジャガイモが4ケ・・・・・・・ニンジン 3 本、タマネギが2つ、バラ肉が3切れ!
 ・・・・・・その外に、鴨なんばんと、キノコ汁に、リンゴと柿のデザート、手作りケーキ3種類。

 それを殆ど全部、食べてしまったボク・・・・・・・・
 お腹が一杯になったのは言うまでもない。

 可笑しかったのは、三々五々、皆が家に帰ったあと
 「あ〜、こんなにお腹が一杯だと、晩御飯を作るのが面倒臭くなっちゃうよ・・・・・・」
 と、言ったら、
 「・・・・・・じゃあ、晩御飯も食べて行けば・・・・・・お昼の残りが沢山あるから・・・・・・・」
 と楠本さん。
 「うわわわわ、本当? ・・・・・・それじゃあ、ボクのダッチオブン、家に持って帰って洗ってから、腹ごなしに自転車に乗って、一回りしてから、6時ごろまた来るね・・・・・・」

 と言う訳で、家に帰ってから、オブンを洗い、洗濯物を取り込み、自転車にのって山あり谷ありの辺りの道を乗り回してはみたものの、一向にお腹は空かない・・・・・

 午後6時半過ぎに、再度、楠本さんのいえにお邪魔したボクが
 「オカシイナ・・・・・・随分、自転車を乗り回して来たんだけど、余りお腹が空かなかったよ!」
 と言ったら彼女の曰く。
 「だって、そうよ・・・・・・お代わりして、あんなに大きなジャガイモとニンジンを幾つも食べたんだもの・・・・・でも、私だって、そんなにお腹がすいてる訳じゃないわよ・・・・・・だから、オジヤを作って置いたから食べてみて・・・・・・!」
 と言われて
 「どれどれ・・・・・・?」
 と言って、食べてみたら、香り高いミツバが入っているオジヤがとても美味しくて、ドンブリ一杯もたべてしまったボク・・・・・・・
 食後は、熱いお茶をいただきながら、静かで豊かな自然に恵まれた、この辺りの生活の素晴らしさの事をポツリポツリと、しんみりと話し合った静かなひと時の素晴らしさ・・・・・・・

 本当にユッタリと過ごせた、歓送迎会の一日でした。

    
 ところで、自転車を買ってから、今日で三日目・・・・・・・
 毎朝、毎晩・・・・・・・元気に自転車を乗り回している毎日です。
 でも、何時まで続くか、チョット見ものです!!

 夜、メールボックスを覗いてみたら、ニャンコちゃまよりメールが届いていた。
 曰く :

おはようございます。
お久しぶりです。

あのー。
ちょこちょこHP覗かせてもらっていたんですけど、
掲示板にまたアダルトサイトの書き込みされてますよ。

みんなが見る前に削除した方がよいかなーと思ってメールしました。

それでは、また。        
     

「どれどれ・・・・・・・?」
 掲示板を覗いたボク・・・・・・・
 「あ、これはケシカラン・・・・・・こいつめ!」
 ・・・・・直ちに、このカキコは削除されてしまいました。 チョン!!


それから、Masayo からもメールが届いていた・・・・・・・・
Masayo は Hitomi の友達で、Hitomi 同様、純真で素直である。
・・・・・この二人が、冬が来る前にヒュッテに遊びに来ることになっている・・・・・・・・
彼女達は、その事をとても喜んでいるけど、ボクも彼女達がヒュッテに来て呉れる事を、嬉しく思っている。
・・・・・って言うのは、彼女達と話していると、とても楽しいからである。

八岳さん退職するんだって?びっくりさー また次何かするの???    ヤッター今度こそは八岳さんに会えそう!かな?楽しみやー...よろしくねぇ。いっぱいお話しましょうね!じゃあ またね。


2001-09-27(木)       晴          ヒュッテ        L = 7 ℃  H = 19 ℃

 案内所のデジカメで撮った写真を、パソコンに取り込む為の設定を、2〜3日前から、始めているが
 兎に角、難しい。
 ・・・・何故かって言うと、取り扱い説明書の通りにやっても、うまく行かないからである。

 今日も、 パソコンの前に陣取り、Ricoh のお客様ご相談室の女性から電話で指導を受けたが、2時間ほど掛かって、やっと上手く行った次第。
 でも、よかったよ!
 だって、これだけやっても駄目だったとしたら、・・・・・・どうしたらいいのか、全くお手上げの状態になってしまうからである。

 ・・・・・・だから・・・・・・兎に角、嬉しかった!!

    

     
2001-09-29(土)       晴          ヒュッテ         L = 2 ℃  H = 12 ℃

 午前中はデジカメのレクチャー・・・・・・
 昨夜、残業をしてノートを作っておいたお陰で、楠本さんと教子さんは、スムーズにデジカメで撮った映像を、パソコンに取り込む事を勉強することが出来たと言う訳。 ・・・・・芽出度し、芽出度し。
 ・・・・・・でも、途中で、楠本さんが
 「・・・・・・ンもう、難しくって大変・・・・・・・」
 と言った瞬間、ボクが
 「何んだよ、この位の事〜・・・・・・・ボクなんか、このノートを作るまで、取り扱い説明書のあちこちのページを引っくり返したり、どうしてもウマク行かなくて、リコーに電話を何回も掛け、2週間も掛けて、やっとここまで来たのに〜〜〜!!」
 と言ったら、教子さんが
 「そうよね〜、私達は30分くらいしかやってないけど、八岳さんは2週間くらい大変だったもんね〜・・・・・・」
 と、可笑しそうに言ったので、3人共、大爆笑!!
       

 昼食は、H 旅館で戴く・・・・・・昼食後、N さんから、渓流釣りの話を聞く。

 道具も N さんが使っているものを見せて貰ったが、兎に角、糸一本にしても、大変な気の使いようである。
 全く、オドロキ・モモノキ・サンショノキ・・・・・・のひと言。
 ホントに、恐れ入りやの鬼子母神でした。

 ・・・・・そのあとで、今度は、トッチャンから譲り受けた釣り道具を N さんに見てもらったが、2本の釣竿のうち、短い方の釣竿は渓流釣りに十分使うことが出来る由。
 長い方のロッドは、渓流釣りには、少し柔らかすぎる・・・・・・とのことでした。

 この N さんのアドバイスは、事前にトッチャンから聞いていた事もあり、大いに参考になりました。

 帰り際、
 「八岳さん、これフライにして食べて見てよ・・・・・・」
 と言って渡されたのが、写真のヤマメ達。
 いや、これは、何んともはや素晴らしく美しい魚である。

 チョット、皆さん、見てくらはい。

 キレイな魚でしょう!!

     


 町からの帰り道、今日もまた杉尾の用水池に立ち寄りました。
 ・・・・・・ボクは、この池が大好き。
 自動車から降りるとき、先刻、教子さんから戴いた栗オコワの包みが目に入ったので、土手の草原に腰を下ろし、包みを開いて、池の小鮒達が泳ぐのを見つめながら戴いた栗オコワの美味しかった事・・・・・・・・!!
 素晴らしい草の匂い。
 静かな水面にノンビリと浮かぶ鴨の姿。
 ときどき聞こえる小鳥達の囀り。
 ・・・・・こんな夢のような景色の中で、美味しいオコワを戴ける幸せ・・・・・
 何んと素晴らしい午後のひと時でしょう。

 ・・・・・・そして、その後、高原野菜の畑で眺めた、遥か彼方の美しい秋の雲

     
 

    
 ホントに何んて美しい雲なんでしょうねえ・・・・・・!!

    
 それから、小一時間後、ヒュッテに戻った僕は、東京の家内に電話をして、大好きなムニエルの作り方を聞き出すと、早速、夕食の支度に取り掛かかりました。

 ジャガイモの皮をむいて、適当な大きさに切って、味噌汁の準備をし・・・・・・
 インゲンのへたを取ってから水洗いをして、固ゆでにゆでて、マヨネーズをかけ・・・・・・
 納豆を小鉢に入れて、グルグルと箸でかき回し・・・・・・
 ご飯を熱々に温め・・・・・・
 ・・・・・そして、先刻、家内から聞いた作り方で料理した、ヤマメのムニエル・・・・・・・

  
 

      
 たった、これだけの簡単なご飯だけど・・・・・・・・
 ・・・・・・その美味しかった事・・・・・・
 特に、ヤマメのムニエルの味は、まさに絶品!!

 ホントに俺って、何んだって、こんなに仕合わせなんだろ・・・・・・・!!



2001-09-30(日)    曇のち雨        ヒュッテ      L = 7 ℃  H = 12 ℃

 松原湖高原にも、着実に秋は到来している。
 サクラ、ウルシ、カエデは色づき始め、シラカバも半分くらい葉を落としてしまっている。
 朝晩はめっきりと冷え込むようになり、日中の最高気温だって20度以下の日が大半を占めている。

 ・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・
 今日は、午後3時過ぎまで薪割り。
 ・・・・・・最近では、かなり太い木でも鉞(まさかり)一丁で、割るようにしている。
 理由は簡単。
 薪を薪割り台の上に立て、マサカリを振り下ろした際、自分の狙った所に、マサカリの刃が、自分の思う所に入るようになって来たからである。
 その秘訣は、マサカリを振り下ろすときに、力を入れないで、マサカリの鉄の刃の重さだけで巻きに打ち込む事である。

 ・・・・薪割りは、3時過ぎに店じまいをして、ホッとひと息ついたら、今度は急にMTB(マウンテンバイクのこと)に乗りたくなり、Re−ex の敷地の中にあるペンション・ブローニュ迄、お茶を飲みに出掛けた。
 ・・・・ブローニュまでの距離は約3km。
 標高差は 約200m だ。
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 20分後、僕がブローニュに着くと、応対に出たご主人の上松さんは、僕がマウンテンバイクでブローニュまで上がって来たのを知ると
 「マウンテンバイクは、前から乗ってたんですか?」
 と、オドロキの表情で僕に訊いた。
 「・・・・・いいや、4〜5日前からだけど・・・・・・」
 「えっ? ホントですか〜?」
 「うん、ホントだけど・・・・・どうして?」
 「いや、ここまでマウンテンバイクで来るのって、物凄く大変なんですよね・・・・・」
 「・・・・途中で、2回自転車から降りたけど・・・・・・・」
 「いや、それでも凄いですよ。 だって、私も前にマウンテンバイクに乗ってたんですけど、とてもキツイので、とうとうマウンテンバイクに乗るの止めてしまいましたもの・・・・・・・八岳さんて、体力あるんですね〜!!」
 ・・・・・等々、話しているうちに、気が付くと、外は、いつの間にか本降りの雨。
 「あ、雨がひどく降っている! 早いとこ、帰えんなくちゃあ・・・・・」
 と、言うと僕は、早々に山を下ることにした。
 帰りは下りの素晴らしいコース。
 約10分程で、ヒュッテに着いてしまったけど、手袋をしてない手に、山の秋雨は兎に角冷たく
 (ヨ〜シ・・・・・・こんど行くときは、手袋をもってくぞ〜!!と息巻いた次第である。


夜、Hito & Masa ちゃまにメールを発信。 

 今晩は! 長い間、返事を出さないでゴメンナサイ! つい、最近、過去4年間つとめていた仕事を辞めたものだから、その引継ぎ事項に物凄く時間がとられていて、クソ忙しかったものだから・・・・このメール、Hito & Masa ちゃまに同じ文面で出しています。 ヒHito ゃま、誕生日オメデトウ! 遅まきながらお祝いを言います。 それから、二人とも、元気なメールを有難う! 貴女達がヒュッテにやって来るのをとても楽しみにして待っています。 だって、ベ部屋壁に、貴人の写真が掛かってる位にすので! ではねっ!c